マンション売却はどこに頼む?業者を見極める基準【動画付き】
不動産(マンション・一戸建て)の高額売却もしくは早期売却を行う対策と、売れない物件を売れる軌道に乗せる対策は、結局のところ同じです。正しいことを見極めて実行することです。
正しく売却活動を実施するには、悪質な業者を遠ざけて、よい業者を信頼することが、成功の近道と言えます。
販売が長期化(6か月以上)しているなら、現在の延長線に成功はありません。ひどい業者なら変更などを検討すべきでしょう。
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author:春日秀典
目次
売却で信頼できる業者を見極める
不動産の販売を成功させるには、業者の選択が非常に重要です。高く売りたいと思っても、実行は不動産会社です。したがって、信頼できる人に依頼しないとなりません。不利な点やリスクを安心して伝えることができ、税金や権利について話し合うことができる適切な人を見つけましょう。信頼できない業者や担当者の兆候をつかめられるよう、事例を列記しました。
物件に近い業者
営業日と営業品目
個人所有のマンションや一戸建ては不動産は売却先も個人向けになります。たとえば、多くのお客様は土日に家さがしをすることになりますので、土日に営業日を設定していないと、的確な対応ができません。
不動産業といっても様々な分野があります。主に賃貸を中心とする不動産業者は、賃貸のプロです。管理が得意な業者は管理のプロであり、開発が得意な業者は家づくりのプロです。そのなかで、まずは、「住宅の仲介が得意な業者」を選ばねばなりません。
業者の物件ラインナップを見てみましょう。業者の会社ホームページを見れば、どのような物件を扱っているか、一目瞭然です。むろん、個人向け不動産を扱う会社として、ホームページがないのは論外です。
住宅ローンを扱っている
住宅の売買が得意な業者は、大手業者、地場で複数の店舗がある業者、中小零細業者などいろいろあります。そのうえで、住宅が得意な業者を見極めるには、大手銀行に対して、住宅ローンの代行ができるかというのがポイントだと思います。
「住宅ローンセンター」との対応が可能かどうかで、見極めができると思います。実績と信頼性があるかどうかを、銀行の判断を通して推測することができます。住宅ローンの代行できないと、実績と信頼性があるかどうか不明瞭であり、最悪では全く信頼できないとい銀行は判断しています。
囲い込みをしないと明言している業者を重視する
筆者の意見としては、筆者が売却を委託するなら、「囲い込みをしない」と会社として明言している業者に依頼すべきと考えています。
なお、大手は囲い込みをしないと明言しません。大手はプライドもあり、支店や担当者により売却方針が変わることがあります。なにより利益率を最大化したい関係もあります。大手は件数が多いため評判・口コミも多くなります。それらも参考にすべきでしょう。
広告可としてレインズに載せる業者を重視する
業者間のネットワークにレインズというものがあります。レインズに載せると、元付業者に対し、他の客付業者から、業者の負担で「広告を出させてほしい」という申し出がある場合があります。大手も含め、一般的には他の業者からのこのような申し出は断る業者が多いと思います。
業者の負担で広告を出してくれるなら、売主さんは願ったりかなったりと思うかもしれません。しかし、決してそうではありません。他の業者に買主を紹介されると、元付業者の仲介手数料の取り分は減ります。
一般の方は全く知らないことですが、広告許可の権限は元付業者の完全な一存です。囲い込みの姿勢を見極めるため、「広告許可をしますか?」と聞いてみるのもよいでしょう。
空室を演出する
自宅マンションを、広く、きれいに見せる方法としてモデルルーム等の手法を参考にするのはいかがでしょうか。購入を検討するお客様の案内を受ける場合に、見てもらう人に物件の良い印象を持たせるべきなのは重要です。室内を演出する手法をホームステージングといいます。
また、昼間でも部屋が明るい方が、印象が明らかに良いです。
「女性がよく目が行き届くのが水回り」などといいますが、女性に限らず、男性もよく見ているのが水回りです。そのためには、まず水回りのアイテムをすっきりさせましょう。水周りが汚いと家の商品イメージはぐんと落ちてしまいます。ペットを飼っている家は気をつけましょう。意外と忘れがちなのはニオイです。
すべての対応は難しいかもしれませんが、この辺りは言われずとも工夫してい対応している業者さんを選びたいものです。
信頼できる担当者を見極める
売却を依頼すべき相手は、「誠実な人物」にすべきです。「ウソをつかない」「約束・ルール・期限を遵守する」「一貫性がある」はもちろん、「大言壮語をしない」「煽らない」「悪口を言わない」「親身」など、人間関係のスキルはそのまま不動産取引の世界でも当てはまります。
不動産業界は離職率が高いとされる業界の一つです。厚生労働省の資料では、平成24年3月卒業者の3年後離職率が高い業界として、離職者が38%とされていました。
しつこい営業マンが多いイメージの不動産業界ですが、大きな会社ほどノルマも厳しく、環境は厳しいものです。追い立てられて、心を失っていくことがあります。会社の在り方にも注意を向けるべきといえます。
ひどい仲介業者を排除する
業者選定の失敗という可能性は多いにあります。業者の販売の手法が不適切かどうか、確認しなければなりません。悪意のある業者に引っかかりったりすると、販売が長期化してしまうようになります。外部から見極められる特徴を説明します。
買主を抱えるチラシの配布
買主を抱えていますというチラシは、だいたいこのようなものです。
よく、ポストに迷惑チラシとして投函されていませんか? 普段は迷惑なチラシなのに、所有マンションを売る立場になると、不思議なことに、気になるようです。しかし内容が本当だったことは経験的にありません。マニュアルにもある常套手段です。売却を委託してみて期待した案内がなくても、外部からは検証不可能ですので、どのような言い訳もで可能です。
本来は迷惑だったのわけですから、このようなチラシの内容は疑うことが重要かもしれませんね。
買取保証をする業者はひどい
「買取保証」とは一般個人に向けて売却活動をして、最終的に売れない場合は仲介業者が買い取るというシステムです。売れない場合でも安心というわけです。
ただ、このような自社買取には注意すべきです。個人売り主にとっては、買取保証はデメリットになる可能性もあります。仲介業者は自社の資金で、いづれ安く買い取ることを目的としています。
これは、ドロボーの逮捕をドロボーの親分に任せるようなもので、安く買い叩くために、仲介営業で「あえて売らない」という動きをする可能性があるからです。
買取と仲介で比較すると、安く買い取ることができれば、仲介業よりも利益率は高くなります。仲介業の手数料は最大でも6%ですが、買取業の利益率は15%が一般的です。仕事をさぼっていたほうが、利益が最大化できます。
ちなみに、営業活動は何のためにするかというと、買取後の見込み客を溜めるためです。買い取ったあとで、見込み客に紹介をします。悪質な買取保証の場合は、この一連の流れが本来の目的といっても差し支えありません。買取業者の利益率が高いのはリスクがあるためですが、物件の価格相場を熟知している仲介業者が安価に買い取れば、リスクは低く利益も大きくなります。
買取保証をサービスに掲げる業者は結果として二枚舌になりかねませんので、中小はもとより大手も安心して任せるべきではありません。最初から買取に方向性を出しておけば買取競争にすすめることが出来ます。
法令を守らない業者
自分の会社を大事にしない業者がお客様を大事にしてくれるわけはありません。法令を守る・守らないは基本のキと言えるかもしれません。ダメな不動産業者の見分け方という記事では、購入者側の視点にたった「ダメな不動産業者」の情報をご提供しています。ぜひご覧ください。
荒唐無稽な高値の査定
荒唐無稽な高値を出す例としては、我々のような実務に当たる者が共通して認識しているのは、一括査定サイトの査定、媒介件数をKPIにする大手業者が競合した場合の査定などです。
引越の一括見積もりは実際にその金額で引っ越しますし、クルマ買取査定サイトの場合は実際にその価格で買うことが前提です。責任のある値段を提示します。
しかし不動産の査定の場合は単なる予測であり、実際には売れる値段の約束ではありません。販売活動は未来の作業ですからやってみないとわからないと言えます。
そこで、その趣旨を逆手にとることで、売れない値段の高値査定で販売受託を取り付けて、少しづつ値下げをさせるという手法をとります。
本来の一括査定の目的ならば、これらのサイトは便利なサイトなのですが、ゲーム理論的にも、もはや高値しか出てこない状況になりました。不当な高値競争をあおっている結果となっているのは弊害かもしれません。鵜呑みにしていると予想を超えた値下げとなり、その後の生活の目安が変わります。
仲介業者によるの囲い込み
今や知らない人がいない不動産業者による「囲い込み」ですが、囲い込みは大手も例外ではありません。大手を中心に有力仲介業者の手数料率を調べた情報がありますが、上位2社は5%台でした。大手は囲い込むのになぜ大手に頼むのだろう不思議に思うのが、現場の不動産業者の実感です。
不動産の取引では、共同仲介で2社の不動産会社が1件の商談をまとめることが可能です。悪意がある業者に引っかかると、他の不動産会社からの紹介者をシャットダウンし、(嘘をついて他社のアクセスを制限することにより)意図的に売れない行動をされてしまいます。他の不動産会社からの買主の紹介を受けられなくなり、検討者は減るので、適正な価格・適正なスピードで売却できるなくなります。
通常、売却受託をした不動産会社は、受託した不動産の情報をレインズと呼ばれる業者間の専用ネットワークに登録する手続きをしなければなりません
しかし、より高額の手数料を狙うため、売り止めなどを行い、売却の受託した不動産会社が意図的に他の不動産会社による買主の紹介を全て排除して、物件を囲い込むようになります。
囲い込みかどうかを調べる
囲い込み業者だった場合の対策は販売業者の交代しかありません。契約期限をもって直ちに業者の変更を行いましょう。売却を委託する前なら、その業者に委託することは避けましょう。しかしよくわからない場合が多いと思いますので、まずは囲い込みの対策から考えてみましょう。
囲い込みの悪評を調べる
大手や地元の中堅であればネットで評判を拾うことが出来るかもしれません。火のないところに煙は立ちませんので、もし悪い評判があれば何か出てくるはずです。【〇〇不動産販売 囲い込み】 【〇〇ハウス 両手】などの検索語で調べてみると、何か出てくるかもしれません。
他社の見学がある
お持ちのマンションへの見学が、依頼している不動産業者以外からも見学があれば、囲い込みの少ないと思います。案内がない場合には、囲い込みの疑いが出てきます。依頼している不動産業者以外かは、見学したときの不動産業者のなかに、「名刺を差し出さない知らない不動産屋」がいるのでわかります。
ただ、とりあえず案内だけはさせることもあるようでこれだけでは断定できません。最近は囲い込みの手法も巧妙化していると感じます。
他社の広告がある
囲い込みをしている一つの目安としては、依頼した以外の業者も含め、物件が複数の業者から広告をしているかどうかを確認することです。売却をお願いした業者以外でもご所有の物件の広告活動している場合、囲い込みの疑いはないと思います。現在の法律では共同仲介という方法もありますので、他社の責任で他社が広告をするのは問題がないからです。他社も広告している場合には、他の業者視点からしても、お客様視点からしても、売り元となる受託業者は信頼できる業者ということの証拠といえます。広告をしているのは委託した1社だけの場合、囲い込みの疑いが出てきます。
レインズの販売ステータス
不動産が売却を委託後のことですが、確認できるポイントがあります。不動産業者が売却を受託してレインズに登録すると、レインズに登録したことを証明する書面が発行されます。販売ステータスを表示するURLが掲示されています。「販売中」「申込みあり」「一時販売停止中」などの表示があります。まずこのURLに記載された情報の確認です。「申込みあり」「一時販売停止中」など、報告にないような情報が表示されていればアウトです。
レインズ掲載の日程
上記と同様に、不動産が売却を委託後に確認できるポイントがもう1つ。不動産業者は売却活動を受託すると、7日位に内にレインズに登録する義務があります。まっとうな業者であれば必ずこの対応をします。レインズに未掲載の状態が7日以上続くのであれば、信頼できない業者の可能性が著しく高まります。
大手等への過度の信頼は禁物
大規模な不動産会社の担当者は忙しいのです。たいへん多くの物件を預かっていて、多い人で20~30件の売り物件の受託があるそうですね。それでも次の物件を求めて、忙しい間に次の物件を開拓しているそうです。楽な物件でもない限り、手が回らなくなることは明白です。受託物件数が多すぎると、値下げされるまで放置です。
誠意のある業者なら、空室の清掃を積極的に行ったり、売れやすい状態を維持できるよう、努力をしています。あるいは、暇を見て、物件周辺に投函チラシをまいていることもあります。案件が多いとこういうことはできません。
本来、力のある有力不動産業者であるはずが、一向に決まる気配がなければ、あなたの物件は干されているかもしれません。物件の広告が露出しているか、常に確認しましょう。冒頭の報告書を確認するほか、ネットの活動は監視すべきです。誠意がないようなら業者を変えるべきかもしれません。
能力不足の担当者(業者)
売主から退却の委託を受けてから、戦略を考え、買主に物件を届けるのは、会社ではなく、担当者です。買主に届けるには、頭を使い、手と体を動かし、心をくだいて事に当たる必要があります。担当者の対応いかんで、対応や物件のアピールが不十分になることは十分あります。
業者の看板は大きくて、名前は立派でも、力不足の担当者が存在するのが現実の世界です。頭が良くても手と体を動かさなければ物件売却の成功はおぼつきませんし、手と体を動かしていても、頭が悪ければ、十分な成功には到達しません。振る舞い、受け答え、対応の状況、押しつけがましい答えの有無などを通して、担当者のクレバーさを見極めていく必要があります。
誠意がない仲介業者の担当者に出会ってしまうと、努力もなく、最終的にはその担当者が懇意にしている買取業者に買いたたかれます。このような現象を専任返しといいます。
業者の販売手法が検討者を減らさないかを確認する
不動産の売れ行きは広告や告知の手法によっても影響を受けます。間口を狭くしてしまう営業行動で、売却の流れを止める業者・担当者に売却依頼をするのに向いていません。
不動産は縁です。そして買主との縁は、当初は細く偶発的です。それを、じっくりと商談を進めて、太い確実な糸へとつなげる努力をしなければなりません。安く売りたたく場合には別ですが、とにかく検討者の間口をひろげる努力を怠ってはなりません。
カギの場所が遠い(物件にアクセスができない)
空室の場合、カギの所在は大切です。販売をお願いている業者にカギの所在を確認しましょう。
たとえば、物件から1時間以上離れた場所にカギを保管すれば、共同仲介の客付け業者は、気軽な気落ちでカギを取りに来てくれません。
集客に効果的なのはキーボックスによりカギを現地に設置することです。これを不動産業者の世界では「現地対応」といいます。物件に対するアクセスが非常に楽なので、冷やかしも含め、見学数が増大します。
融通が利く不動産業者なら、キーボックスの現地対応にしてもらいましょう。どうしても融通が利かない業者なら、販売物件の近くの不動産業者にカギを預ける方法もあります。大手なら物件の近くの支店に設置する方法もあります。
カギへの置き場を物件から遠くして、物件へのアクセス環境を悪化させると、意図せず物件を囲い込むことになり、販売の長期化へとつながります。ただこのようなことに注目するのは玄人ですので、それとなく確認してみましょう。
特定の日時しか内覧させない
鍵を遠方に保管するのと同様に、内覧会などにより特定の日にのみ内覧させる方式を取ると、特定の日時に来場できない人を排除することになります。来場件数を減らすことは、とりもなおさず縁を遠ざける行為となりますので、避けたい行為です。
囲い込む意図はない場合でも「なんちゃって囲い込み」と同じような効果があります。
特殊な売却を除き、特定の日にのみ内覧させる方式を取る業者は、いささか楽のしすぎと言えると思います。
ジックリ内覧ができると物件に対する親近感がわいてきますが、じっくり内見できないと、よく知らない物件を焦って買うことになるため、買主とってリスクとなります。これらの原因により、割安で売らさせられることになり、相場上限での価格設定で買う判断を取り付けるのは難しくなります。が、明らかに物件価格を安くすれば、リスク<安さの判断につながっていきますので、買主は安い物件を何とか手に入れようと焦ってくれます。売主は客を踏みつけて待たせるわけです
逆に言うと、居住中の物件を売る人で、日常生活を見られることも懸念される方々には、有効な方法であると言えます。安く売り叩くことになるのを認識したうえで進めるのであれば、内見者数を減らせすこともできるからです。
広告や告知の手法が下手
仲介業者の実力は、広告作成(図面写真)からはじまり、セールスポイントの抽出、広告というプロセスによって知ることができます。頭の悪い業者さんは、この辺りがスカスカです。
ネット掲載の有無
不動産業者は、マンション・一戸建ての販売に当たりインターネットや媒体に情報を掲載します。現代で大切なのはネットです。購入検討者がまず最初に見るからです。売れずにご心配されている方は、マンション・一戸建てが、そもそもネットに掲載されているかの有無をチェックしてみましょう。有力な不動産広告サイトは4~5件ありますが、1サイトにしかでていなければ、すこし弱いかもしれませんが、このようなこともあります。未公開物件などとやられていたらもってのほかです。
ネットは最初で最重要の広告ツール
まず、主な不動産広告サイトに出稿されている状況を確認してみましょう。全く出ていないことは少ないですが、取扱いの幅が少ない場合があります。広告サイトはすぐ見ることができますので、記載されていることアピールポイントを伝えているか、確認をしてみましょう。書かれていることが適切か、確認をしてみましょう。
スカスカの販売図面はダメ
販売図面はお客様の目に触れるプレゼンツールであり、情報伝達ツールです。
販売図面は他の不動産会社に向けたお客様紹介を依頼するツールでもあります。お客様の紹介をもとめて、不動産業者のみが閲覧することができるレインズというサイトに掲載できるからです。購入希望者のお客様や共同仲介の営業マンが目にしますので、販売図面の情報が不足しては訴求ポイントが伝わりません。物件概要に加えて、環境、設備、ローン、管理面などのメリットを適切に記入する必要があります。
物件が売れない理由は、ここにも隠されているかもしれません。まずは、図面の書面を確認しましょう。報告活動の報告内容の一つとして、販売図面は物件の販売を開始したらもらえるはずです。
不動産の販売資料は、豪華である必要はありませんが、詳しく適切であることが必要です。力量のない会社が販売受託をすると、訴求ポイントの打ち出し、不安ポイントの解消につながる情報調査が不十分であるケースが見受けられます。物件のことをよくわかっているのは売主様ですので、販売図面をもらってみて、販売図面には訴えるべきことが出ているか、確認しましょう。
広告を出している状況の確認
主な不動産広告サイトに出稿されている状況を確認してみましょう。全く出ていないことは少ないですが、取扱いの幅が少ない場合があります。広告サイトはすぐ見ることができますので、記載されていることアピールポイントを伝えているか、確認をしてみましょう。販売図面をもらってみて、書かれていることが適切か、確認をしてみましょう。
あえて「一般媒介」をお勧め
不動産仲介の契約形態は3種類あります。「一般媒介」「専任媒介」「専属専任媒介」です。「一般媒介」は他の業者に客付け協力を求めるためにデータベースに物件を登録する義務がありません。これを逆手に取り、あえて「一般媒介」を勧める業者がいます。他の業者に客付け協力を求めるためにデータベースに物件を登録しなければ、じっくり物件を独り占めできます。
- 宅地建物取引業法第34条の2第5項
- 宅地建物取引業者は、専任媒介契約を締結したときは、契約の相手方を探索するため、国土交通省令で定める期間内に、当該専任媒介契約の目的物である宅地又は建物につき、所在、規模、形質、売買すべき価額その他国土交通省令で定める事項を、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣が指定する者(以下「指定流通機構」という。)に登録しなければならない。
一般媒介での売却はデメリットもあるので、一般媒介は積極的にはお勧めできません。しかし、売却を依頼する先はどうしても大手でなければ心配という方は、やむをえず一般媒介にするのもありかもしれません。一般媒介にするメリットは複数の業者に依頼できることですので、それ以外の目的で一般媒介ははメリットはありません。
むしろ、「専任媒介」「専属専任媒介」では、他の仲介業者からの客付けを促すため、データベースに物件をを登録する義務があります。当社のスタイルのように、売却活動を適切に運用できれば買主を募集する間口が広がります。
販売中物件なら業務活動報告書を確認
マンションにしろ一戸建てにしろ、適切な流れ、価格を設定した場合の販売期間は3~4か月で売れます。居住中の物件売却や一戸建てはもう少し長いでしょうか。調査によると実際に販売期間は8か月程度と、実際には仲介業者の不手際なども重なり、販売が長期化していることは多いものです。
販売活動の報告書
不動産仲介業者が専任媒介もしくは専属専任媒介で「媒介契約」を締結したときには、依頼者に対して業務の状況を報告しなければならない義務※があります。報告書はメール、郵送、ウェブサイトなどの方法で送信されているはずです。
売れていない時は、まずこの内容を確認しましょう。これから売りに出す場合は、「売却活動報告」の実例を請求し、報告内容を見てみましょう。このページで説明をしている内容に反してないかチェックをします。
※宅地建物取引業法第34条の2にもとづき、専任媒介であれば2週間に一度、専属専任であれば1週間に一度の報告義務があります。まずは、売れない場合の検討は、この情報から現状を検討することになります。何かしらの情報が読み取れると思います。
業者からの報告がない
媒介契約が専任媒介、専属専任媒介の場合、一切の報告がない場合は宅地建物取引業法違反です。法令を守れない業者がお客様のことを守ってくれるわけはありません。仲介業者の交代を検討しましょう。一般媒介に報告義務はありませんが、報告自体はあった方がいいかもしれませんね。
顧客リスト数が多いというアピールは信じることができるか?
仲介業者が顧客リスト数を多く持っていることが、売却成功に繋がるかどうかですが、実際に期待通りになっているかというと・・・そう単純ではありません。
人の好みは千差万別
顧客リストが多いというアピールは、ややもすると、魅力的に見えますね。少々のことなら無視して割高でも買ってくれるとか、今すぐ決めてくれるとか、期待をさせるだけの雰囲気を感じます。現実に、そのような判断をする人は多いです。
むろん、大手不動産会社が豊富な顧客リストを持っていることは事実です。規模が大きい分、当然ながら多くの顧客を抱えているのは間違いありません。しかし顧客リスト数が多いからといって、必ずしもすべての物件が早く売れるわけではありません。
物件の売れ行きは、その物件が具体的にどのようなニーズに応えられるかによります。例えば、2LDKを探している人に対して4LDKの物件を提案しても意味がないように、1階の物件を探している人に最上階を進めても刺さらないように、北千住で探している人には蔵前の物件は興味がないように、現実の人間である顧客のニーズは細かく分かれています。
顧客リストに載っているからといって、その人がすぐに物件を購入するわけではありません。
リストの人は買わなかった人
さらに、顧客リストに載っている人たちは、過去に購入を見送った人たちです。これらの人々は、急いでいないため、条件に合わない物件には妥協しません。
少々の条件なら現実の選択肢に合わせられる人は、期限が迫られているか、物件価格が非常に安くて魅力的に感じた場合などです。妥協を得られる可能性があるとすれば、特定の条件下でのみとなります。
顧客リストの多さは信頼できるない
不動産会社の顧客リスト数の多さというアピールは非常に魅力的に感じるかもしれませんが、惑わさて委託をすることは多いです。その結果、意図せずに安値で売りたたかれることになる物件もよく見ます。顧客リスト数の多さだけを売却の成功の指標とするのは間違いです。
むしろ、不動産会社を選ぶ際には、顧客リストの多さよりも、透明性や誠実さを持った営業マン、囲い込みをしない方針、そしてモラルを重視する会社を選ぶことが重要です。これらの要素が揃っている会社であれば、最適な買い手に売るために最善を尽くしてくれるでしょう。
すなわち、信頼できる営業マンや会社のモラルを基準に選ぶことが、成功への鍵といえます。