価格交渉の急所について

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価格交渉を成功させるためには、ただ単に値引きを求めるだけではなく、事前の準備と慎重な戦略が必要です。この記事では、物件購入時の価格交渉に臨む前に考慮すべき重要なポイントについて詳しく解説します。

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こちらは、購入の方をサポートするページです。不動産売却の売主として価格交渉についてに対峙する考え方は「マンション・不動産の売却で値切られちゃったら」をご覧ください。

価格交渉に入る前に考えたいこと

物件の需要が自身だけなのか

価格交渉に入る前に考えるべきことの一つは、その物件が自分だけが興味を持っているのかどうかです。インターネットで情報を収集し、現地を訪れるお客様は、競合が存在する可能性が高いと考えられます。

相手も人間であることを理解する

価格交渉をする際には、売主も人間であることを理解する必要があります。「あんたには売らない」ということができる権利は売主だけです。上から目線で交渉に臨むと、売らないといい始めるリスク可能性があることを考慮しないとなりません。

交渉を希望する理由が共感できるものか

価格交渉をする際には、相手に共感できる理由が必要です。予期せぬ問題が発生したり、予算を超える箇所があったりした場合、その理由に共感を得られるような価格交渉を行うことが重要です。

売主が受け入れるメリット

買主様の側で、「売主が受け入れるメリット」を提供することも重要です。たとえば、契約や決済の日程を早められる場合などです。通常の決済にかかる期間は1~2か月ですが、これを早めることができれば、売主は早々の換金できて歓迎される場合があります。ローン利用などでも、「月内契約」などといった、フックとなる部分があれば、合意への呼び込みが強くなります。このように、売主様が飲み込みやすい適切な譲歩項目があると、価格交渉はスムーズに進むこともあります。

真に欲しい物件では「挑戦」はしない

ほしい物件が定まったら、価格交渉をするべき物件なのかを見極め、自問自答することが重要です。条件が良い物件は、ほかの誰かもほしいと考えています。

競合の出現が予想される場合、価格交渉を望むこと自体もリスクとなる場合もあります。売主が選べる「売却先のお客様」は読者であるあなた様だけではないということです。いいことしか言わない不動産屋さんは、このことを教えてくれません。だからこそ、「手数料の代わりに値引きする」という不動産屋さんと付き合うか、しっかり考えなければなりません。

いい物件は買主同士が競合することは、実際には多いもので、他人に物件を押さえられてしまいます。首都圏や関西圏のような大都市においては、確実に競合があると思っていた方がいいでしょう。不用意な価格交渉は、容易に2番手に落とされますので、慎重に考えるのが重要です。

ゆっくり交渉をしていると、物件を横取りされることが多数です。そのことを不動産業者は何度も経験しています。

商品物件の値引き交渉

新築住宅(新築一戸建て・建売・新築マンション)や、リノベーション(リフォーム)物件は販売主が業者であり、物件は商品です。

値引きに対する姿勢は社風・企業風土、商品政策などによって分かれます。相手によっては、一般的な情勢下では、交渉をもちかけるより、値下がりをお待ちになったほうがいい場合もあります。

なお、どのような時期においても、着工前・施工中の物件は値引きを引き出せません。

組織として判断

一般的に、商品物件は売主が業者です。業者は高く売りたいと思う一方で、早く売りたいという希望もあります。ある程度以上の規模の会社ならば計画性を持った物件仕入れ・販売活動をしています。そのため市場調査をしています。売主が大きな会社ともなると、価格交渉を受け入れることは少なくなります。

会社

会社には担当がいて上司がいて役員がいます。

会社に逆らう社員はいない

意外とお思いになるでしょうが、販売用不動産の売主は「高く」売ろうとはしていません。想定の中ではバランスの中で適切な価格設定をしているつもりです。「この値段なら、必ず売れる」という価格設定をしています。

大きな会社だと担当者と判断者が異なります。価格交渉の受け入れは担当者の一存では決定できません。軽率に価格交渉に応じると担当者の頑張りを疑われます。

好意の値引きはない

「ボランティアや思いやりで値引く売主はいない」はいません。契約自由の原則は不動産の商談でも同じです。売主は高く買ってくれる人を選びます。価格交渉は経済の原則が支配します。安易に価格交渉を持ちかけてくる仲介人は信用しない方がいいでしょう。けっして話はまとまりません。

ちなみに、元付業者・売主業者から値引きを自主的に提示する物件である場合は、早く売りたくて売りたくてしょうがない物件です。その場合、特別扱いされたと喜ぶのではなく、値打ちがある物件なのか、真剣に考える必要があるかもしれません。

値下げを待つことが良いことも

ただ、事前の調査をしたとしても、価格設定を誤る場合もあります。一般的な情勢下では、売れなければ「会社の方針」として値下げをします。希望する物件がある場合、価格が高いとお感じの場合は、ご相談いただければと思います。場合によっては待った方がいいかもしれません。

新築マンションの残戸の値引きはチャレンジすべき

お客様によっては価格交渉を楽しみたいという方もいるかもしれません。そのような方々にお勧めしたいのが「新築分譲マンションの残り10%くらいの段階の物件」です。数十戸を超える、大規模な建売分譲団地も同様です。新築マンションの残戸の値引きは、数百万もあり得ます。せいいっぱい交渉を楽しみ、営業マンを翻弄しましょう。

ただ、これにも合理的な背景があります。まず、出来てしまっているというのがミソ。また、新築マンションの利益率は10%くらいです。残り戸数がそのあたりになると、利益確定を急ぐようになります。

ただ、いい物件は先に「食われ」てしまい、残っているのは売りづらい物件であることが一般的です。新築マンションは何十戸、何百戸と放出されます。そのなかで残るのには残るなりの合理的な理由があります。そういうものだと理解しましょう。

なお、売れ行き好調な物件は価格交渉を楽んでいるうちに完売してしまいますので、注意深く進めてください。また、住友不動産をはじめ、値引きはおろか値下げをしないことで有名な業者もあります。また、売り出し当初(選択肢が多い段階)では、売主業者は値引きに応じることはありません。

新築マンション

建設中で値引きはありません。完成して残りについては値引きを頑張ってみましょう。

個人経営・中小零細の業者

建売やリフォーム住宅の販売チラシを見てると、情報がスカスカな業者もあります。販売チラシを見て、白黒だったり、情報がすくなかったり、統一感がなかったりするのは、ほとんどが個人経営だったり、中小零細規模の地元の業者です。業者売主の物件であっても、個人経営の零細業者の物件は、後述の「個人」と同じような行動パターンです。小さな会社には規模が大きな会社と違う傾向があります。個人経営の地元の業者は、基本的にじっくり販売を進める「熟練不動産屋」のタイプが多いので、値下げは頻繁ではありません。

しかし、想定範囲内での値引きには柔軟です。判断も早く、資金力に限りがあるためです。建売やリフォーム住宅は、新築マンションなどと比べて1事業の期間が短いのが特徴です。銀行借入の期間も非常に短く、半年から1年です。事業者は資金の回転を重視するため、完成以後は値引き・値下げが発生する傾向にあります。

なお、業者といえど、個人と同じような行動ですので、経済危機的な状況では、「足元を見られた」と感じさせてしまうと、対応はかえって硬直化してしまいます。このようなときこそ、価格交渉は交渉は慎重に行いましょう。

職人

小さな会社の社長は職人気質の人も多く判断は早く果敢です。

無名な大手会社

販売チラシをみて、シリーズ化さられたブランド名があったり、統一感があるのは同じ売主です。このようなタイプは無名ですが業界内では大手です。説明が詳細だったり、デザインが凝っていたりすることもあります。基本的にこのタイプは資金の回転率を重視するタイプです。社員数は多く、担当者は熟練とは言い難い一方で、上層部は百戦錬磨です。

一般的な情勢下では値引きには応じることはほとんどありません。個別の事情で価格交渉に応じていると、大勢の社員を統率するのに支障があるからです。価格交渉によるセールス活動の混乱を避けています。

このタイプの売主は、値引きはせず、値下げで対応します。値下げを待つのが賢明です。

ただし、「期末」「残り数戸」「施工完成から数か月経過」など、長期化の雰囲気が出始めると、いくらか値引きをすることがあるかもしれません。また、「○○ショック」のような経済危機的な状況下では、かなり柔軟に対応することがあります。資金回転を重視するタイプの売主は、過去の数ある経済危機を乗り越えてきましたので、危機察知能力がずば抜けていますので、積極的に応じることがあり、交渉をするのが良いかもしれません。

ブランド重視タイプの会社

大手の業者で、建物グレードや販売広告に趣向を凝らしている会社があります。財閥・金融機関系・電鉄系の名前の会社です。このタイプはブランドを重視して、販売力・商品力を信じていますので、値引きをすることはありません。

さらに申し上げると資金力は豊富なので値下げもしません。どのような時期においても上記は変わりありません。

ただ、完成後1年以上の日数が過ぎ、かなり販売が長期化すると、個別対応で値引きを引き出せることがあります。

大企業

おおきな会社が交渉に応じることは少ないように思います。「定価に十分価値があるか」を判断したほうがいいです。先に取られます

個人所有物件の価格交渉

リノベーションもなく、新築でもない物件は個人が売主の物件です。小規模な土地もこの分野に含まれると思います。

事情が読めない個人売主の売却

表面的な販売情報だけではわかりづらいのが個人が売主の物件です。売主の考え一つで決定できるのが、個人売主の強みです。ただ、相手は機械ではありません。人です。人間であることは常に意識しましょう。売り急いでいても、「足元を見られた」と感じさせてしまうと、対応はかえって硬直化してしまいます。交渉は慎重に行いましょう。

売る事情が切迫しているときは、もともと高い値段で出さないものです。そのような場合は価格交渉には応じません。しかし焦っているのであれば、価格交渉を受け入れる余地はあります。

特に売り急いでなければ、相場以上の価格で売出しすることもあります。無理のない範囲なら、交渉が決まる場合もありますが、個人が売主の場合は、時間的余裕により行動に差がでます。とくに居住中の個人では時間的リスクが取れるのも強みです。そういった場合は、売却開始後2~3か月たっても売れません。経過すると価格交渉を受け入れるかもしれません。

しかし、売る事情が切迫していないと、価格交渉には応じないかもしれません。要するに、価格交渉に対する対応がよくわからないのが、個人が売主の物件です。個人の場合は売出しをやめるという選択肢もあります。

個人

個人所有物件の交渉相手は「人間」です。

買替の売却

買替で買いを先行にして進めた場合、売主様側の購入予定物件の決済時期が近付けば、時期が進むと、売るべき事情が切迫してきます。このような場合、価格交渉には応じやすい状況です。

買換えでも売りを先行している場合、条件に合う買い手がいない場合はじっくり待てばいいですので、価格交渉は受けづらいか、幅は少なくなります。とくに個人の場合は「抵当権」の抹消などの諸事情がある場合、早く売りたくても値下げができない場合があります。

転勤・転居等の売却

このような場合は室内は空室になっています。空室なのですが、転勤がなければ売る必要がなかった人です。感情的には売りたくないということもあります。経験的には初動段階では価格交渉に応じるケースは少なく、あっても20~30万といった範囲です。ただ、時間が3か月~半年といったスパンで時間がたってくると、さすがに空室でいることの不合理を感じますので、「端数切り」ないし100万といったスパンで応じることが多いような気がします。

任意売却にて借入を解消が目的

任意売却にて借入を解消し住宅ローンを一括返済をする場合、スムーズな売却が重視されるため、相場の下限で出ることもあります。しかし、抹消すべき抵当権がありますので、安易には価格交渉に応じません。銀行の許可が必要です。銀行の承諾がないと身動きが取れない状態ですので、そもそも売却するのかというところも焦点になります。チラシには「瑕疵担保免責」等のキーワードが出てきますので、細かい部分の記述を見るだけで想像ができます。

仲介業者の交渉力

圧倒的な価格交渉力を持っている仲介業者は存在するのでしょうか?いえ、むしろ買いあがり交渉をされる確率のほうが高いです。

「圧倒的な交渉力」で交渉できる?

仲介業者が不可能を可能にできるわけではありません。軽率に過度な期待を持たせる業者は、怪しい目で見た方がいいかもしれません。

ときどき、「圧倒的な交渉力で対応!価格交渉をおませ下さい」etcの宣伝をする仲介業者さんもいますが、犯罪的な要素に手を染めない限り、仲介業者が不可能を可能にできるわけではありません。交渉力が生きるのは、あくまで合理的な範囲内においてです。

圧倒的なその交渉力は、申込を取り付けた後、むしろ、買主さんに向かってくると考えたほうが適切かもしれません。じっくり買値のアップの交渉をしてくるわけです。価格アップのことを不動産業界の用語で「買いあがり」と言います。

セールスマン

不動産でうまい話はありません。強力な交渉力は返す刀であなたを襲います。

甘いささやきの広告宣伝は多い

しばしば「価格交渉お任せください!」と「値引きを確約」するがごとき広告があるのも確かです。このタイプの不動産屋は、「とりあえず申し込みを取れ」という考え方です。乱暴な仲介業者からすれば、最初の申し込み価格は、いくらでもいいわけです。

価格交渉の成否は、ほとんどの物件では「わからない」というのが本音です。一般的な情勢ならば、良心的な不動産業者は、お客様の真剣度を見極め、通らない見込みの申し込みはあまりお勧めしないでしょう。後々たたき台となり、物件が他に「逃げる」場合を多数経験しているからです。

仲介手数料無料でも交渉はできる

価格は買主様と売主様の合意で決まります。真剣な商談のテーブルについた方だけが、交渉を進めることができます。価格交渉は仲介会社の一存で決まるものではりません。

価格の交渉力と仲介手数料は無関係ですので、当社では価格交渉も誠意をもって対応いたします。このようなアドバイスは明らかなウソですが、以前は誹謗中傷といえるような営業トークも多くあったようです。最近は少なくなったようですが、まだ若干いらっしゃるとも聞きます。

仮に仲介手数料無料だと価格交渉をしてもらえず、手数料を払えば値引きをしてもらえるとしましょう。それですと、手数料を払っていたのでは「行って来い」です。むしろ、仲介手数料の分、不要なコストに現金の発射がありますので、実質は損失という場合があります。ぜひ、手数料無料になるかどうかを見極めていただき、積極的に活用をしていただけたら幸いです。

価格交渉が成立しないとき

価格交渉が成立しないときもあります。

横取りされる?とき

マーケットの中で最も条件のよい物件という状態のときには、複数の買主が目をつけて、「買主同士が競合する」ことがあります。このようなとき、物件を横取りされたと感じてしまうのです。横取りではなく、負けただけです。

ちなみに、経済雑誌の特集記事やブログなどでは、新築マンションの残戸が数百万の値引きされたという話を聞くこともあります。混同している方が多いですが、一般的な情勢下では、仲介業者を経由するような流通物件と、マンションの残戸を販売する物件では、売却事情が個別に異なります。

大幅な値引き交渉をしたとき

一般的な情勢下では、価格交渉の目安は、業者が売主の物件(消費税が課税。新築・リノベ中古などが該当)の場合、下二けたの部分を目安にするといいでしょう。多くの場合、80万とか90万とかになるはずです。これを端数切りといいます。

大幅な値下げをしないと「相場に合わない」「支払えない」という場合があるかもしれませんので、その考えは決して不当ではありません。もしかしたら、売主の判断が間違っているだけなのかもしれません。

ただ、大幅な価格交渉をするくらいなら、静観なさるほうがいいのかもしれません。売主の気分を損ねては、「あんたには売らない」となります。ちなみに筆者の仲介経験のなかでも、端数切り以上の値下げを成立させたこともありますが、後日、それ以上に安い物件が出てきます。静観している間に売れてしまうこともあり得ますので、綱引きであります。

申込をする前の価格交渉

一般的な情勢下では、申込前に価格交渉を持ちかける買主を、不動産屋や売主は、内心では相手にしていません。むしろ、購入意思に疑いの目を向けることもあります。他に購入する購入ライバルの存在をイメージできないので、価格交渉を持ちだすわけですから、「本気だ買いたいのか」という思考回路です。少なくとも「購入申込の書面」は交渉の大前提です。売主の視点で考えると、まだ売れると強気に思っている段階ではなおさらです。

発売後・値下げ後の物件への価格交渉

一般的な情勢下では、発売直後や値下げ後すぐの物件は、売主も強気で挑みます。値引は困難です。価格設定はいわばオークションのようなものです。値引き交渉をしてもその間に別のお客様にその物件を取られている可能性もありますし、お客様の運や相場観も問われることになります。

巧言令色少なし仁

巧言令色少なし仁といいます。甘い言葉には気をつけて

現金を訴求しても無意味

なお、「現金だから値引きして」というお客様もよくいらっしゃるのですが、現金の強みはスピードです。お金であれば、基本はローンも現金も変わりません。むしろ、ローンは銀行が出してくれるので、安心だと考える人もいます。

危機的な情勢においても、相手は人間だということは変わりありません。どのような状況でも人気の物件は人気です。みな、選択肢の中でいい物件を買いたいから、検討先が集中するのです。つまり、合意できるメリットが提示できる方が望ましいことは変わりありません。

経済危機時の価格交渉

危機時の不動産商談と市場の変動

経済危機時には不動産価格が大きく下がることが予想する人も多いと思います。しかし、ナイアガラの滝のようにドドーンと大きく価格が暴落することはありません。我々不動産業者も下がってくれれば商談は早いのですが、不動産の場合、下がる動きは、年単位~数年単位と緩やかです。

経済危機時の価格交渉は、意外としづらいことが多く、注意が必要です。そのメカニズムはこうです。

実際の価格の変動・調整は、売主による日々の値下げによって進行します。売り出し価格の改定です。経済危機の時は、売主サイドでも、少し意識を高くして、価格の変更を早めに手を打つようになります。意識的に、少し抑えめの価格設定をするようになります。

その結果、ある一定のライン(しきい値とも呼べる、大きく需要を喚起するライン)を超えてくると、見学数が増加して、申込が重なります。その経験はマーケットにフィードバックされますので、価格改定により値ごろ感が生じた物件は、価格交渉がない物件となります。

なお、不動産の場合には、市場の調整は売り物件数の減少というカタチでも反映されます。今後出てくる物件がすくなくなるということは、経済危機の時は、いづれ需要超過という事態になり、むしろ価格交渉はかえって難しくなるという事態に陥ります。このような日々の変動の結果が、不動産業者の値付けを通して、次の市場価格に反映されるという動きを取ります。

危機時でも買主が競合することはある

買主は、将来の値下がりを想定した先取りをしたくなりますものの、売主も将来の値下がりを想定して、抑えた価格設定をすることが非常に多くなります。その結果、値ごろ感が生じます。他の購入ライバルが存在することも念頭に入れましょう。危機時でも売れる物件は売れます。売れるタイミングにある物件は複数の買主が目をつけて、「買主同士が競合する」ことがあります。検討者数が少なくなるという傾向があるのは確かですが、結局、注目を引く物件が1つなのは、いつでも変わりません。

危機時の価格交渉の幅

価格交渉の幅については、読みづらい状態です。値ごろ感が生じた物件は、結局は複数の買主による買い競争となり、最終的には定価で取引されるのが多いのが実情です。このような場合、後出しジャンケンで2番手の買主が取得することも多いので、要注意です。体験しないとお伝えしづらいのですが、不動産の売買は、実情はオークションのようなものなのです。

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この記事の作者

2010年から(株)ロータス不動産代表。ヤマト住建(株)等OB。宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター他。早稲田大(法)95年卒。在学中は早大英語会に所属。

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