購入で不動産屋さんに行く前の準備と情報収集

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不動産屋さんのなかには、大変しつこい業者もいます。不要な物件を押し込まれたい方はいないですので、家探しは自分の意志で物件を決めるよう、眼力を養う必要があります。

家の購入の成功は、内見前の予習、準備段階から始まっていると言っても、過言ではありません。

予習は以下のプロセスで進めますが、ご希望どおりの物件がすぐに出てくることはレアですので、実際には、苦闘・悶絶しながら、2~4の間を行ったり来たりになると思います。

1.予算と資金調達方法を把握しよう
2.欲しい物件を知ろう
3.相場を知ろう
4.地域(場所)を知ろう
5.エージェント(業者・担当者)を見極めよう

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予算と資金調達方法を把握しよう

家の購入にはまず予算の把握がスタートです。どれだけ借入できるかと、どれだけ返済できるかは全く違います。以下のことを考えつつ情報を確認して、ローンシミュレーションを行いますと、予算を逆算することができます。

毎月負担の想定

予算を把握するのにあたり、さしあたり始めなければならないのは、毎月負担の想定です。

同じ年収の方でも、趣味に生きる方、家族が多い方、返済に集中できる方など環境が変わります。借り入れることができる金額は年収で逆算できますが、実際に負担できる毎月のコストはライフスタイルによってかわります。

マンションの場合は、管理費も想定しなければならなりませんが、想定管理費を考えておくことで解決します。これは狙う物件の築年数などによって変わります。

金利タイプの検討

性格や将来の景気の見通しに応じて、住宅ローンの金利を、固定か変動かを考えなければなりません。変動金利は安いですが、将来上昇する可能性があります。固定金利は金利が変わることはありませんが金利は高くなりますので、毎月の負担があがります。

元金均等返済もしくは元利均等返済という区別もありますが、低金利のいまは大きな差は生じないので、急いで考えなくても大丈夫です。

自己資金の確認(預貯金+援助資金)

住宅購入に向けて投入ができる預貯金の確認をしてください。親族などから資金援助があればそれも自己資金として扱います。

利用する金融機関のめど

予算、自己資金、金利方針が把握できれば、利用すべき銀行などを考えます。

大手企業にお勤めの方なら選べるローンの選択肢は多いです。自営業の方なら自己資金の有無によって選べる金融機関は変わります。

選定すべき金融機関は物件によっても変わりますので、後行程の作業によっては、フィードバックがあるかもしれません。

予算の把握の進め方

予算の把握はお客様お一人や、銀行、FPなどでもできますが、現実の不動産相場からも制約を受けるはずです。不動産屋さんに指南を受けるのが良いと思います。

後述しますが、この段階で、オンラインミーティングや、メールなどで相談してくれて、丁寧に対応してくれる業者を上手見つけることができれば理想です。当社でも、オンライン、LINE、メールで対応いたします。

自分自身と欲しい物件を知る

予算がわかれば、次は欲しい物件のイメージを固めます。欲望の優先順位を確認する必要があります。どのような物件がほしいか言語化する(明確にする)しなければなりません。これはご自身の置かれている環境から判断しないとなりません。

自分自身のニーズを知ろう

新しく買う家には「この要素が欲しい」という一覧表を、紙に書いて作成しましょう。家の要素では、どの要素を検討すべきか悩んでしまいそうですが、経験的には、いくつかの項目に集約されます。

おそらく、今まで住んできた住宅の反省や憧れから、導き出せるはずです。

住宅を検討する項目

  • 面積
  • 間取り
  • 駅に近く賑わいがある
  • 静けさのある環境
  • 学校区
  • 明るさ(向き、角部屋)
  • リビングの広さ
  • 各部屋の広さ
  • 主要設備
  • 築年数
  • リフォームの有無
  • 新耐震か旧耐震か
  • ペット可
  • 事務所可

もちろん、安くて広くて明るて、収納豊富な角部屋があれば、一番いいですね。しかし、現実にはそのような物件は、ほんとうにうまい具合に出てこないのです。

優先項目を見極める

紙に書いた一覧表に対して、優先順位をつけてみましょう。広さ、静かさ、角部屋、ペット可など、各項目に実際に順番をつけていくのです。

この段階をしっかり確認しておかないと、後で迷走することになります。迷走している方々は本当に多いです。

間取り、物件の特徴を判断しよう

後々物件を不動産サイトなどで探すわけですが、物件が数十、数百も出てくる条件設定は、間違った条件設定だと考えましょう。緩すぎます。正しく物件情報を集めたいなら、優先項目は不動産業者にブレなく伝えられるように、言語化すべきです。

物件数が多くては不動産屋さんも困惑するだけで、うまく動かすことはできません。お客様ご自身も、チェックすべき物件が増えてしまうため、ご自身でも正しい判断ができません。

相場を知ろう

予算が把握できて、欲しい物件がイメージできれば、ネットで探してみましょう。希望する地域内に、イメージする物件は存在するかを確認します。 

ネットで物件を検索する

条件に合致する物件をネットで検索し、地域に相場を調べます。以前に確認をした予算の範囲内で確認します。不動産の広告サイト(SUUMO、アットホーム、ヤフー不動産)などで、エリア、間取りなど大まかな希望条件で検索することができます。

とりあえずは価格交渉は前提としないほうがいいと思います。まずは定価で考えてみてください。相手も人間ですので、居住用不動産では、100万円超の大幅な価格交渉は滅多にないのが現実ですし、いい物件は定価で決まります。

「非公開物件」「未公開物件」など、知らない物件探しがないか、迷走しないおゆにしましょう。あのようなフレーズは不動産屋の釣り文句ですので、惑わされないようにしましょう。

希望条件の物件が存在するか確認

希望条件で物件を検索すると、全くでないことがあるかもしれません。そのときの設定は厳しすぎます。設定が相場と合致していません。売主も必死ですので、待っていても変わることはありません。

予算が急に増えることはありません。条件を緩める方向で考えるしかありません。

条件を緩めるには、先に考えた優先順位に基づいて判断していきます。地域を最優先にしている場合には、築年数、広さ度の条件を緩めることになるでしょう。

地域を選定しましょう

お一人、お二人の世帯の方は、地域に縛られる人は少ないでしょう。地域を変更できる場合には、相場が安いエリアに移動するべきかもしれません。あらためて、どのエリアで物件を探すかを再選定します。

お子様がいる世帯では、環境や通学区のため、選定できる地域は少ないと思います。ただしそれを気に病んではいけません。選定できるエリアが多いことが幸せとも限らないからです。限定ができないということは選べないということであり、堂々めぐりをして時間を徒過してきた方々は、実際に存在します。

資料を請求する

気になる物件は資料請求をすすめましょう。現地の外観を見ないとなりません。まずは見に行くための資料がに必要です。

あと、資料請求の過程で本当に重要なのは「人を知る」ことです。情報請求の過程で営業マンと、店舗の対面、電話、メール、ラインで交流をすることがあると思います。これも、後々の「信頼できる人を選別する」という詰めのステップで重要な下準備です。「いいことだけしか言わない」「しつこい」など、微妙な不動産会社や営業マンは、資料集めの段階で選別をすることができます。

地域(場所)を知ろう

家探しにおいて、エリアを限定する必要がな方々は、実は家探しで損をしがちです。地域を知らないので、物件を見極める目が育たないのです。

家探しで将来の損を防ぐには、このプロセスが大切です。まずは不動屋さんに引率される前に、地域の様子を知るべく、自分の足で歩いてみましょう。

『家を探すなら内見前に現地下見がおススメ』(動画)

その街を見に行こう

不動産の価値は7割が立地で決まると言われています。不動産の見極めは、町の見極めと同じです。まずは、地域を知る必要があります。

これには、実際に現地を見に行かねばなりません。しかし、凡百の方はこのプロセスを内見と一緒にやろうとするので、時間が無くなってしまい、本質を見失います。損をすることになります。

建物とその周りを見に行こう

新築やリノベ物件ならば、まずきれいであること間違いありません。また、「丁寧にお使いです」と書いてあれば、きれいなお部屋です。

ただ、少し言い過ぎですが、家探しでは、内装などはどうでもいいのです。結局はリフォームで変わってしまうこともあるので、究極には本質ではありません。変わらない部分が大切なのです。

そんなことより、建物のエントランスのまわり、外観などが納得できる建物なのか、しっかりと見分ける必要があります。また、とくにマンションでは、マンションは管理を買えなどといいます。管理状況は特に大切です。

地域を絞ろう

実際に一人で歩いてみると、外観、環境、周辺の雰囲気、駅の賑わいや途中の道などが確認できます。その結果、希望を満たさない物件であることがわかります。

希望通りの相場で希望通りの物件が出ることはそう多くありません。その場合は、地域を変える必要があります。

納得できる立地の物件を、なっとくできる相場で発見するまで繰り返します。このフィードバックを何度もこなす必要があります。意外とこれが普通なので、どうか丹念に進めてください。

エージェント(業者・担当者)を見極めよう

不動産探しで、信頼できる人を見つける作業も、見過ごしがたい重要なところです。

現実の家探しでは、必ずしも耳障りの良いことばかりではありません。本当のこと、耳障りの悪いことをしっかりと教えてくれることが大切となります。

戦いは資料収集の段階から始まっている

物件の資料したり、予算の判断で相談する段階で、とにかく接触を求めてくる不動産屋さんもいます。とりあえず「会おう」「来店して」「内見しよう」と言ってくるのです。しかし、不用意に会ってはいけません。契約を求めてくる営業マンの可能性があります。

これらの時に、丁寧に対応してくれる業者がいれば、よい業者の可能性が高いと思います。オンラインミーティング、ライン、メールでの対応をしてくれれば、なお良しです。

資料収集の段階でよい業者を見つけることができれば、今後の手続きについてはその人に依頼しましょう。

ダメな業者の見分け方

ダメな業者の見分けるには、「ダメな業者の見分け方」の記事をご用意いたしました。内見に至る前までの情報請求などの反応で、信頼すべきでない業者の選別はできると思います。

腕に覚えがある不動産営業マンであれば、間違いなく購入を煽ってくるでしょう。「あなただけ」「いまだけ」「これしか買えない」などがキーワードです。そのようなときは当社にお声をかけていただければ幸いです。仲介手数料無料(半額)になるのと、リスク分析の良いアドバイスを提供できるかもしれません。仲介手数料無料になるマンションの見極め方をご案内しています。探索時のご参考になれば幸いです。

内見をしよう

それまでの準備活動が進むと選別眼がアップしてきます。相場観が固まって、内見をしてもいいと思います。躊躇なく動くべきです。

不動産屋さんに会うことになると思いますが、おそらく分析の目が高まっているので問題はありません。いい物件なら、勇気をもって判断することもできると思います。

現地は確認

間取り図・販売図面、写真など公開の資料をみることで、とりあえず、日当たりなどの状況を予想しておきます。現地では、「立体感覚」をつかんで最終確認となります。販売資料を見て切り捨てるべき物件かどうか、判断をできるようになれれば理想かもしれません。

買うのも競争

不動産は買うのも競争です。いいと思った物件は、いつかはなくなりますが、同じようなものがいつ出るかはわかりません(来週なのか、来月なのか、来年なのか、10年後なのか。例えではなく、10年購入を先延ばしにされる方もいます。)。いい物件は先になくなります。「住活」は、「就活」「婚活」にも少しだけ通じる側面があります。

いい物件はゆっくりしていると逃します。他の方もいい物件と感じるからです。いい物件は同じものが出るとは限りません。引っ越すべきデッドラインのギリギリまで決断を引っ張るのは得策ではありません。予感がする物件は、具体的な質問が出していきましょう。

1~2件の見学で決まることもあります。勢いに任せてしまうとご判断の間違いの可能性を心配されるかもしれませんが、感性でお選びにいただいても実際には間違いはありません。さらに、良心的な不動産業者のサポートが得られれば、必要な指摘はしてくれると思います。

『内見は何回するべきか』(動画)

物件を買い逃すとは?

絞り込みんだあと、せっかく頑張って決断したにもかかわらず、物件を逃すことがあるかもしれません(買いの競合が出る背景)。しかし、買い逃しは実は良い傾向です。他の方々も同じ判断をする実感できますから、次のご判断に自信が持てます。

ただし、買い逃したとき、自分の心に問うてみてください。買い逃したことで、内心では安心しているようでしたら、購入派には向いていないかもしれません。延々と買い逃して安心している方もいますが、正しい行動とは言えません。購入には向いていないだけで、賃貸派・購入派、どちらが正しいライフスタイルとは言えません。

購入に前提条件がある場合

学校の合格、就職面接の合格など、成立が不明確な前提条件がある場合があります。購入に前提条件がある方の場合、ご見学は、前提条件の成立を待ちましょう。条件の成立がほぼ確定的となるまでは、ネット活動や現地下見など、事前の情報収集活動にとどめてください。

人生の前向きなアクションは、いてもたってもウズウズしたくなるものですが、冒頭で申し上げた通り、その時点で売却中の物件しか買えません。また、曖昧な状況でアクションを起こされますと、ご商談の相手方にも迷惑になります。

購入時期が未定の場合

購入時期が未定だったり、半年以上先の場合には、ゆっくり探すのが良いのですが、そのようなときは。内見を急いではなりません。まずは、前段階では、準備活動からスタートです。

断るのも手間

内見をすればしただけ個人も含めた売主や、関係の不動産業者などを動かします。根拠なく売主を数か月待たせることはできません。失礼な言い方かもしれませんが、買う可能性が低いとわかっているのであれば、それは迷惑です。

また、不動産屋のなかにはよく無い営業マンもいます「。内見をすれば。当然しつこい営業とも出ることになります。「買わない物件を断る手間」に追われることになります。

判断ができない

そもそも、期限に猶予がある状況では、自信がつくまでは判断もできません。このような背景から、購入時期が未定な状況で積極的に内見しても、物件を買うことはありません。

手続きとしては、購入予定の2か月前に売買契約をすれば間に合うので、期限の2~3が月前の時期から精力的に内見に動けばよいのです。たとえば、9月上旬に鍵を受け取りたいのであれば、7月上旬に売買契約をすれば手続き的には間に合います。5月下旬くらいから精力的に活動を開始すれば、日程としては十分です。現金購入なら1~2か月前です。

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この記事の作者

2010年から(株)ロータス不動産代表。ヤマト住建(株)等OB。宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター他。早稲田大(法)95年卒。在学中は早大英語会に所属。

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