諸費用の合い見積もりはどこを見るべき?意味はあるの?
仲介業者がコントロールできる部分の最も大きな部分は、仲介手数料です。
業者によっては、事務手数料の名目で費用があります。見えない部分としては登記費用が差が生じるかもしれません。
仲介手数料の部分は大きいですが、それ以外の部分では、比較しても、差は3~10万円くらいでです。これは選定するローン商品などによって打ち消される場合もあります。
諸費用の比較と同じくらい、あるいはそれ以上に大切なのは、物件や諸費用などの正しい情報を伝えてくれる、信頼できる業者・担当者の見極めかもしれません。
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author:春日秀典
目次
諸費用の合い見積もり
内見前には決められない部分も多いですが、まずは、どのような項目があるかを知り、着目すべきポイントを確認しましょう。
内見前には決められない諸費用
不動産購入の諸費用ですが、取引の全容が固まる前は、確定していない部分も多くあります。たとえば、利用銀行、借入額、利用する保険etcなどで諸費用が変わるのです。
内見する前にどの銀行を利用するか、いくら借入れるか、火災保険はどのようなプランにするかなど、ほとんど決めませんよね?
諸費用のパフォーマンスは、選定するローン商品などで変わる場合がありますので、あまりガチガチに追及しても意味はないのかもしれません。ただ、依頼する仲介業者により、仲介手数料が大きく変わる場合があります。
諸費用の明細を見る
仲介業者にとって、コントロールできる部分は仲介手数料の部分が基本です。詳細は「中古マンション・中古住宅購入の諸費用」というページで、諸費用の明細を説明しております。
以下に一般的な取引での諸費用の明細をご紹介します。色分けは次のような意味があります。
- 赤いフォントは仲介業者が請求する部分
- 緑色のフォントは仲介業者がコントロールできる可能性がある部分
- 黒色のフォントは税金などの要素で、絶対不変の部分
- 青いフォントは仲介業者から見て外部の費用の部分(選択した商品により費用が変わる)
- 登記費用
- 登録免許税
- 司法書士報酬
- 検査・証明費用
- ローン費用
- ローン契約の印紙
- ローン事務手数料・ローン保証料
- 検査・証明費用(※)
- 火災保険
- 清算金
- 管理費・修繕積立金清算金(※マンション)
- 固定資産税・都市計画税清算
- その他
- 売買契約の印紙
- 調査事務・ローン事務手数料
- 仲介手数料
- 引き渡し後
- 不動産取得税(※)
仲介業者がコントロールできる部分
仲介業者がコントロールできる部分の比較は、相見積もりの意味がある部分です。ただ、何でもかんでも安ければいいとは言えないかもしれません。費用の各項目は、自分に適したものを採用することで適正価格のパフォーマンスが変わります。
仲介手数料の合い見積もり
差があるとすれば、まず、仲介手数料の部分が基本です。当社の場合では『無料』『半額』のコースの2本立てです。ぜひ手数料の見積りをしていただけると幸いです。安くしすぎても疲弊してしまいますので、半額くらいがちょうどいいと感じて続けています。
会社さんによっては、大手などは3%のところもあります。
集客に苦しんでいるタイプの会社では、逆に、0.7%とか1%とかの会社さんもあるようです。経験豊富な投資家など、不動産取引で警戒すべきポイントを知り尽くしている人に向いています。
登記費用
登記費用のうち司法書士報酬については、仲介業者の紹介の司法書士ならばコントロールできるかもしれません。合い見積もりをするまでもなく、「司法書士報酬はいくらか?」と聞いてみるのが良いでしょう。
あまり高いとぼったくりの可能性を警戒しなければなりません。どのあたりを高いとみなすかですが、ネット銀行の司法書士報酬は13~15万円くらいをの見積もり多いです。これ以上だと高いと感じます。
ただし、司法書士は売主もしくは金融機関の指定が取引の条件化されている場合も多く、この場合には、仲介業者はコントロールできません。指定がある場合には、よほどの。ちなみに、これまでの経験で、元付業者の指定というので、金額を見て、ボッタくりだと感じたケースがありましたました。
なお、登記費用は税金と司法書士報酬に分かれます。税金は誰がやっても同じなので、合い見積もりに意味はありません。
ローン事務手数料
このほか、業者によっては調査費用・ローン事務手数料を請求するところがあります。会社によって5万、10万、15万などがあるようです。当社の場合は3万円(税別)で、重要事項説明書を作成するための調査費用として活用しています。お客様に還元されるものとして、ご負担をお願いしています。
実態としての情報を提供してくれるのは、仲介業者・担当者です。信頼できる説明や情報を伝えてくれる業者の選定の方に重点を置くべきと言えるかもしれません。
そのことは十分不動産業者なら十分知っていますので、むしろ、集客に力量のある業者や、業務に力量のある業者は、安く言いすぎると逃げていくかもしれません。その意味では、あまり有効ではないかもしれません。十分な注意が必要です。
確定できない諸費用
実際のところ、ローン契約に進むころまでは、諸費用は確定できません。概算の段階で詰めてもあまり意味がありません。
ローン費用
選定するローン商品により保証料・手数料が変わります。多くの銀行では、保証料・手数料は借入額に対する率で請求額を決めていますので、借入額によっても変化が生じます。ローン費用が変わります
登記費用
登記費用はいくつかの要素が複合して変わります。選定する物件とローンの内容が確定しないと決まりません。
選定する物件により課税上の評価(固定資産税評価)が変わります。そのため、土地・建物の所有権移転の登録免許税(所有権移転登記の時に課されるの税金)が変わります。築年数によって、税金の課税率が変わります。
借入額により抵当権設定の登録免許税が変わります。抵当権設定も築年数によって、税金の課税率が変わります。
登記費用の概算の注意
登記費用の算出には、課税上の評価(固定資産税評価)が必要ですが、正確な課税上の評価を確認するには、市区町村役所で「評価証明」を取り寄せる必要があります。ご検討の初期段階ではこの費用は手元にないことが普通です。
そのため、概算算出の段階では、当社は少し多い目に金額を計算しています。
火災保険
火災保険は選定する保険設計によって変わります。手厚い補償を求めるならば高くなりますし、控えめにすれば安くなります。プランやコースなどで縛っているケースもあります。
リーズナブルにしようとするなら、
清算金
清算金は主に固定資産税とマンションの場合の管理費などです。清算金は決済日によって確定します。日割り精算を行います。
固定資産税は年額を日割りします。管理費などは月額を日割りします。