荒川区の災害リスク

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荒川区は、荒川や石神井川などの河川に近接し、洪水や高潮のリスクが存在する地域です。氾濫時には区内全域が浸水の可能性があり、低地の南千住や町屋、西尾久地域では内水氾濫のリスクも指摘されています。高潮リスクも一部地域で高く、最大3mの浸水が想定されるエリアもあります。地震リスクにおいては、木造密集地域の地域で建物倒壊や火災の危険度が高いとされ、液状化の可能性も隅田川沿いで高まります。

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水害

​荒川区は、主要河川である荒川や石神井川に近接しており、洪水リスクが存在します。

洪水・内水・高潮

洪水

荒川流域で72時間に総雨量632mmの大雨が発生し、荒川で堤防が複数箇所で決壊して氾濫した場合、荒川区内のほぼ全域が浸水想定区域となり、浸水震度が高いところでは最大で約5m以上の浸水が予測されています。元々標高が高いところだった開成中高付近と、新しい造成エリアである汐入東小学校付近、アクロシティ一帯、荒川自然公園では、洪水リスクが低いとされています。

荒川区荒川ハザード

東京都の想定では、1時間に最大153mm、24時間で総雨量690mmの大雨が発生した場合、石神井川が氾濫し、荒川区内の西尾久7丁目および8丁目地域が浸水想定区域に指定されています。​これらの地域では、最大で約2mの浸水が予測されています。 ​
荒川区石神井川ハザード

内水氾濫

荒川区では、東京都による「雨水出水浸水想定区域」の指定がないため、内水氾濫(都市型水害)に関する公式なハザードマップは作成されていません。しかし都市型水害対策連絡会が作成し、東京都が公表している「隅田川及び新河岸川流域浸水予想区域図」では、内水氾濫のリスクも含んだ情報が荒川区内の一部地域が示されています。​これらの図によると、南千住地域(​低地が多く、大雨時には排水が滞りやすい)、町屋地域(​古くからの住宅地が広がり、排水能力が限られている箇所がある)、西尾久地域(​石神井川流域に位置し、大雨時の内水氾濫リスクが存在)で内水氾濫の可能性が指摘されています。

東京都公表荒川区ハザード

高潮

区のハザードマップでは、高潮の影響に伴う石神井川の氾濫が発生した場合に想定される区内の「浸水の深さ」が記載されていますが、これによると区内のおおむね5割の地域が浸水想定地域として想定され、最大約3mの浸水が想定されています。区の西の地域と東の地域では比較的少なそうです。

荒川区高潮ハザードマップ

ハザードマップ

水害リスクに備えるため、荒川区では「荒川区防災地図(水害版)」を作成しています。洪水、内水氾濫、高潮などの各種ハザード情報が掲載されており、地域の防災対策に活用されています。

浸水履歴

荒川区では、平成16年度以降の道路の冠水履歴を公開しています。宅地内における浸水被害の有無については、区役所に確認せねばなりません(建物所有者等から申請のあった、り災証明書の発行状況に基づくもの)。

荒川区浸水履歴

詳細は荒川区のウェブサイトでご確認ください。

地震

揺れやすさ・建物倒壊危険度

荒川区では、木造建築物の密集度が高く、狭隘な道路が多いため、地震発生時の建物倒壊や火災の延焼リスクが高い地域があります。町屋、荒川などの地域で傾向が顕著なようです。

荒川区倒壊危険度

火災危険度

​荒川区の火災危険度は、地域ごとに大きな差があります。​特に、木造住宅が密集し、道路幅が狭い地域では、火災発生時の延焼リスクが高まります。建物倒壊危険度とリンクしますが、木造住宅の密集度や道路の狭さなどが影響しているようです。

液状化

荒川や隅田川に近い地域では、地下水位が高く、砂質土壌が広がっていることから、液状化の可能性が高まります。とはいえ日暮里や西日暮里などの地域では、液状化の可能性が低いとされていますが、液状化の可能性が存在するエリアもあり、その範囲は意外と多いようですね。

荒川区液状化リスク

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