【ロータス不動産流】内見から契約までの流れ

現地で内見をして物件をお気に召されましたら、今度は日を改めて、当社の場所を移します。
当社においては物件説明、ローンシミュレーション、諸費用シミュレーション、スケジュール確認と、現地で説明をしきれなかった事項を中心に説明をいたします。説明に納得となれば、ローンの事前審査、申し込みとなります。
内見から2〜3週間を要する契約手続きですが、当社では一つ一つの段階を丁寧に説明してまいります。安心してお取引いただけるよう徹底した説明を心がけております。皆様のご相談を心よりお待ちしております。
【YouTube動画】ロータス不動産の代表こと、私、春日秀典が動画でもご説明しています。お時間がない皆様はこちらもどうぞ!
公開日: 更新日:
author:春日秀典
内見
内見ではローンシミュレーションと物件の基礎資料を携行してご説明をします。
物件の説明
当社は23区を中心に仲介手数料無料で活動している業者ですので、中古のリノベーションマンションを扱うことが多いです。新築建売住宅も扱います。建物・仕様についての説明は現地で行います。
多くの場合完成をしている物件なので現物を以って説明が完結することが多いでしょう。
物件の説明で重要なのは時には、原則として、一件書類のなかでも最も重要と思われる、「管理の重要調査報告書」「長期修繕計画」「課税資料」を携行するようにしています。ただ、管理資料は売主から開示される情報が基本ですので、売主の開示ポリシーにに応じます。
現地で、不明点が生じた場合には、宿題としてお預かりして、次の段落の「当社事務所にて」までに解決します。

内見
ローシミュレーション
ローンシミュレーションは諸費用シミュレーション、資金繰りシミュレーションを持参したします。一般的銀行を用いて、一般的な借り入れ条件をもとに作成しています。
ローンに関するお客様の情報(頭金、勤続年数、勤務先など)を事前に確認できれば、状況に応じて最適なシミュレーションを持参することが可能です。
内見をして気に入ったら
内見をして気に入った物件だったならば、次のプロセスは、契約に向けた申し込みを前提として、当社で物件を説明をするミーティングを行います。
宿題としてお預かりした質問のなかで、決断・判断に致命的な影響を及ぼす情報があるならば、足をお運びいただく前に、「やめる判断もありえる事項」としてお伝えします。可能な限り迅速にお伝えします。そうしてもらった方が自分はうれしいからです。
会社としても、次のプロセスで無益な時間を経過しなくてもよくなるため、合理的だと考えています。
他社とロータス不動産の違い
一部の業者は、バタバタと急がせたり、夜討ち朝駆け的に契約を無理に急ぐといった手法をとることがあります。しかし、それではお客様に不快な思いをさせてしまう可能性があります。当社としても問題行動として考えています。
そんな事態を避けるため、当社では丁寧に段階を踏みながら進めていきます。お客様に十分に納得していただいた上で、次のステップへと移行するというスタンスです。時間はかかりますが、トラブルリスクを最小限に抑えることができます。
当社事務所にて
当社としては、お客様に後々「聞いていないことがある」や「思っていたのと違う」といった不快な思いをされるのは避けたいと考えています。そのため、適切な時間をかけ、段階を踏んでご理解いただけるよう、しっかりとした説明を重ねていく方針です。
物件説明
内見で気に入っていただいた物件について、当社事務所でより詳細な説明をいたします。物件の魅力の説明は現地で十分説明をしていますので、事務所ではリスクとなる要素についての説明となるでしょう。
管理組合の状況の調査報告書、長期修繕計画など事項に加え、気になる点があれば確認してお伝えします。場合によってはハザードなどの情報も提供します。内見時の質問にもしっかりとお答えいたします。
管理の重要調査報告書
ハザードマップ
十分な情報をお伝えするので、この場で「購入をやめる」というお判断もあるかもしれません。物件の説明にご納得いただけましたら、次のステップに進むことができます。
ローンシミュレーション
物件の理解が十分に進みましたら、ローンのシミュレーションの情報提供です。お客様の状況に合わせて最適なローンプランをご提案いたします。
固定金利か変動金利か、返済期間は何年がよいかなど、様々な条件をシミュレーションしながらコンサルティングを行います。お客様のライフスタイルや将来設計も考慮し、ご要望に沿った内容でご提案させていただきます。
取り扱い金融機関も自由にお選びいただけます。当社は東京の不動産業者ですので、大手4銀行、ネット銀行、フラット35は代行も含め対応が可能です。信託銀行、地方銀行、ノンバンクなど、特徴的な金融機関の利用を希望される場合は、事前にご相談いただけれるとうれしく思います。
諸費用シミュレーション
次に諸費用についてシミュレーションいたします。資金繰りの説明もいたします。
諸費用で大きな要素は登記費用と銀行費用です。とくに、利用するローンによって費用体系が異なってきます。それらを踏まえた上で諸費用の見積もりを行い、お客様に適したプランをご提案します。
諸費用は最終的には決済(残代金を支払い、カギと権利証をもらうイベント)が近づくと確定します。当社がレポートする諸費用の見通しは、精度は高い自負はありますが、あくまでも概算として心得ておいてください。

諸費用のほか、手付金などを時系列に落とし込んだ資料です。当社の場合はこちらもお渡ししています。
ローンの事前審査
ローシミュレーションの構想、諸費用の構想が固まれば、事前審査のお受付をいたします。書き方や入力方法は、すべてアドバイスを行いますので、ご安心ください。経験に基づきアドバイスができますので、お客様が単独でやるより安心度が高いはずです。
紙での申込みの場合は、お客様に直筆による申込書の記入をお願いすることになります。銀行の書式によっては用紙に記したものに押印を行います。押印を求める銀行は最近では少なくなってきたように思います。
また、最近は大手行ではオンラインによる受付、ネット銀行では紙での申込みが結構多いので、面白いなと感じます。
スケジュール確認
ローンの内容が固まれば、次はスケジュールの検討が可能となります。一般的には、住宅の契約から引き渡しまでは、おおむね1ヶ月~1ヶ月半です。パワービルダーの建売ならば3週間~1か月です。
休日や祝日などの要素も絡んできますし、手続きの中で平日に休日を取っていただくことが、1~2回はあります。これに、お客様のご家庭のご事情などを踏まえながら、申込内容を固めていきます。
申し込み
すべての準備が整えば正式な物件購入申し込みができます。購入条件、希望日程、ローン内容などを購入申込書に明記し、売主側と最終確認を行います。これらの手続きが完了すれば、物件購入に向けた商談に入ります。
売主に購入申込を提示
申込み提示により具体的な商談が開始
住宅などの不動産を購入しようとするときの購入の流れのうち一番最初のスタートは、多くの場合で「購入申込書」を提示して契約に向けた商談からスタートします。購入申込書とは購入の意思表示をする書面です。買付証明書と表現する場合もあります。申込には以下のような書式のものが不動産業者から提供されます。
申込の提示から具体的な商談がスタートしますから、実態は商談申込書といえるかもしれません。ただ、この書面の提出は明示的な意思表示ですから、金額設定などの購入条件や申し込みの順番が明確になります。のちのちの商談に影響を及ぼすことが多く、けっして軽い書類ではありません。
希望条件の明示と売主の審査
売主側は記載に事項を審査して、「この人と売買契約を結ぼう」と決断します。その後、最終的な調整をしたうえで売買となります。引渡猶予など気になる事項は、申込書に盛り込まなければなりません。契約条件でしっかり提示しましょう。
物件の申し込みを行っても必ず購入できると限りません。売主が条件に応諾しなければ契約は成立しません。条件に対して、売主からの逆提案がある場合があります。さらに、他にも検討者がいるかもしれず、その方との争いになる場合もあります。
書式には契約の条件の基本的なポイントを記入して提示します。申込書の書き方についてはリンク先ページで解説しています。書式は不動産業者によりそれぞれのものが用意されておりますが、基本的な記述事項は同じです。なお、仲介業者は売主ではありませんので商談先の決定を判断できませんが、アドバイザーとしては重要な役割を果たします。
購入申し込みのキャンセル
申込書と売買契約のキャンセルとの関係でいいますと、申込書を提出した時点では、契約における法的な拘束力はありません。つまり、売買契約の記名・捺印・手付金交付の前にキャンセルしても、金銭的なペナルティはありません。同様に、売主側からキャンセルされることもあります。売主側にキャンセルされても損害賠償などを請求できません。
売買契約では、契約直前まで進めて仲介業者に十分な仕事をさせたうえでのキャンセルは、費用も含めて業者は準備を進めています。取引相手に迷惑をかけることになります。やはり軽率な申込みもいけません。一方で、いい物件こそ早く動くので、商談のスピードを優先させたほうが良い場合もあります。不動産の購入でスピード云々は乱暴かなとも思いますが、申込の段階では権利・義務は発生しません。不動産のネガティブ情報もふくめた断定的な説明は、重要事項説明書により、開示されます。そのため勇気をもって、スピ―ディに対応した方がいいときもあります。どうか頭の片隅に置いておいてください。
購入証拠金
関東エリアで仲介会社を介した中古マンション・住宅の商談では、「申込証拠金」は不要とすることが多いようです。新築マンションとは違うようです。申込証拠金は手付金ともちがいます。どうか勘違いをなさらぬようお願いします。手付金は後述いたします。
売買条件の交渉
購入申込書の記入の時点で緊張することもありますが、過度な緊張は不要です。慎重さは重要です。ただ、上述の通り「購入申し込み」は契約ではありません。申込は単に「買いたい」と言っているにすぎません。大切なのは申込を提示してから商談の部分です。
交渉の内容
申込書で提示する条件は基本的な部分です。基本的な部分以外の内容について、交渉で詰めていきます。もっとも、個人住宅のような汎用的な不動産は、交渉で詰めるべきポイントと落としどころは、おおむねパターン化されています。手付解除やローン特約はの期日、危険負担の時期etc,などです。契約の内容・文言・落としどころが類型化されています。
不動産の契約書は以下の条項をまとめ込みます。売買では、手付金と契約の記名捺印は同時。資金支払いと権利の引渡が同時。これが基本であり、想定される心配事を細かく記述しているだけです。基本を外れる部分が特約となります。
- どの不動産を売買するか
- いくらで売買するか
- いつ権利を引き渡すか
- いつ資金を交付するか
資金関係の調整
住宅ローンを利用する場合は、申込以後、該当物件を買うことを想定して、ローン審査(事前審査)を行うことがほとんどです。信用力を証明します。信用力の明示も条件のなかで交渉条項として取り扱われます。
申込をしても購入できないこともある
ところで、申し込みをしたところで確実に購入できるわけではありません。最終的に物件を押さえるには、契約が必要です。
購入できないなケースはいくらでもあります。たとえば、ローンの場合は金融機関の承諾が必要です。
また、値引き交渉など、売主が拒否すれば契約には進めません。ほかにも競合の買主、売却活動の中止など理由は様々です。当社でも、実際に1割~2割くらいは商談が不成立という印象があります。住宅が購入できない外部要因は以下のようなことが挙げられます。
- 競合する購入者の登場
- 金融機関の判断
- 売主の判断
交渉をスムーズに進めるためにも、仲介会社を味方につけて事前にご自身のニーズやご条件を不動産会社に話しされるのは、早期で率直のほうが、ほんとうは望ましいです。交渉する相手は売主ですので、仲介業者相手に一生懸命交渉をするのは、成果に限界があります。条件とは引き渡し時期、資金計画、ローンの有無etcですが、ご購入によって障害になってくることです。物件によって、お客様の条件に適合する場合・しない場合がありますので、筋違いな検討を避けることができます。
売主からのキャンセル
また、商談中の申込のキャンセルを売主がすることもあります。申込承諾の撤回とでもいうべきでしょうか。不動産業の用語では、「売りやめ」とも言います。契約前であればキャンセルはペナルティはありません。
契約準備と契約
契約とは、手付金を支払い、お名前とハンコを押して約束を交わすことを指します。契約が成立すると物件の確保となります。
契約
物件の内見から購入申込みまでの手続きが整い、話がまとまると契約に進みます。通常、購入申込みから1〜2週間後に売買契約を行います。契約時に手付金をお支払いいただき、双方の捺印をもって物件の確保が成立します。
契約には「重要事項説明」が重要なポイントとなります。お客様に十分な理解を得るため、私どもでは重要事項説明にかなりの時間を費やしております。3時間半かかることもあります。
一見手間のように映るかもしれませんが、トラブル防止のためにしっかりと丁寧な説明を心がけています。
重要事項説明書
重要事項説明の事前説明
そこで、当日に時間が足りず説明が疎かになることのないよう、契約前日や前々日に、オンラインで重要事項の事前説明、予習を行うことをおすすめしています。
1~2時間かけて重要事項説明書の内容を共有し、予めご理解を深めていただくことが可能です。当日は残された疑問点の解消に時間を費やせますし、より深い納得を得られるはずです。時間の節約にもなりますので、ぜひこの事前説明をご活用ください。Google MeetやZoom、スカイプなど、ご都合のよいツールでお願いいたします。

オンラインミーティングにより重要事項説明の「予習」を対応しています。写真はそのイメージです
物件を押さえた
「購入申し込み」の後、数日~2週間の後に「売買契約書」に記名捺印をします。同時に「手付金」を支払います。この2点がそろうと契約が成立です。契約の前には重要事項説明を行います。契約では、多くの場合は買主様と売主様が対面します。仲介業者による物件説明はありますが、買主様から売主様への直接質問ができるいいタイミングです。気になる細かい点はしっかりと質問をすべきです。契約後の不要なキャンセルを避けるのにも重要です。
「物件を押さえる」というページでも記しましたが、契約成立により、物件受領の権利と支払義務が発生し、物件を押さえたという状態になります。この段階では法的に拘束されます。契約を終えますと、決済に向けた準備として、ローンの契約などに入っていきます。

最終的に物件を押さえることができるのは契約が成立してから
契約のキャンセル
当社では、契約前に「重要事項説明」を必ず実施します。重要事項説明は、宅地建物取引業法35条に基づく基本的な書類です。重要事項調査報告で虚偽の事実を説明すれば、不動産会社には罰則があるため、非常に重要な書類です。悪質な不動産会社でも、この書類上で嘘をつくことは考えづらいレベルの書類です(抜けてしまうことはあります。)。それまでの説明と重要事項説明の内容に行き違いがある場合、契約を断ることも可能です。内容を理解して、納得してから契約の調印にお進みください。契約前であれば引き返すことはできます。説明すべき最低限の事項は法令で決まっています。当社ではプラスαの解説もあり、契約に要する時間は2~3時間前後をみてください。あっさりとした手続きの会社では契約に要する時間は1時間余りのようです。件数が多い大手の業者でも、あっさりしていることはあります。後々のトラブルの防止を考えるとしっかり説明することが重要ですので、当社では手短にする気にはなれません。
なお、売買契約後に行うキャンセルは「解約」といいまして、別途の法的処理です。「手付金放棄による解約」となります。売買契約後に解約となりますと手付金は戻って来ません。ご注意ください。
不動産の「売る」「買う」の正しい判断をお助けするため正しい情報を提供するブログです。不動産屋の社長が2010年の創業から運営しています。
この記事の作者- 書いた人
春日秀典
- 資格
宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター FP 住宅ローンアドバイザー
- ご挨拶
新築・中古を問わず、分譲マンションや戸建ての販売・開発に20年以上携わってきました。専門知識が欠かせない不動産の世界だからこそ、宅地建物取引士や公認不動産コンサルティングマスターなどの資格を活かして、日々の業務に取り組んでいます。
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