大手仲介会社の提携ローンとの金利差はある?
大手仲介業者は提携ローンの金利が有利なことがあります。SBI住信ネット銀行の例だと、総支払額で1.302%ほど、大手仲介が有利です。
しかし、当社の仲介手数料は無料ですので、当社と大手との手数料の金額差は3%です。つまり、当社のご利用で、差し引き1.698%ほど有利になります。
繰り上げ返済をすればするほど、当社のほうが有利になります。
付帯サービスの商品性は同じで、仲介業者ごとの差はありません。
公開日: 更新日:
author:春日秀典
目次
そもそも仲介業者にローンを任せたほうがいいのか
仲介業者からのローン案件の持ち込みを受け付ける対応をしている銀行は、仲介業者にローンのアレンジを依頼をした方がいいと、筆者は考えておりますが、その理由を述べます。
ただし、お客様から特別の銀行の指定があり、その銀行が業者によるローン持ち込みを受け付けてない場合もありますので、その場合にはお客様ご自身でやるべきです。
審査のスピードが速い
理由の1つは審査のスピードが遅いことです。ただ審査が遅いというだけで気に入った物件を買い逃します。そしてその物件は2度と手に入らないこともあります。
ご本人が直接銀行に出向けば事前審査で1週間以上かかりますが、仲介業者経由の事前審査なら2~3日で終わります。物件の有無などから始まり、業者の良し悪しなど、いろんなことを審査で見ることになり、審査が慎重になるからです。
この点、業者経由ならば物件の有無を審査されることがありません、業者は登録されています野で審査済みです。
定性情報が共有できる
数値化できる情報を定量情報といい、数値化できない情報を定性情報といいますが、介業者にローンを任せたほうがいい理由のもう1つは、不動産会社という人を介することで、文章だけでなく、口頭でのコミュニケーションでも、お客様のことを伝えることができることがあります。
ご本人が銀行に出向くと、「年収」「勤続年数」「勤務先の信用情報」など、数値化できるだけの情報しか伝わりません。しかし、口頭でのコミュニケーションがあれば、それこそ「まじめな人」のような情報から、「購入動機」「仕事の継続性」「返済計画」など、スペックだけでは伝わらない情報を伝えることができます。
もっとも、銀行が欲する情報を的確に伝えることができる、頭の回転の速い不動産業者側の担当者でなければなりませんので、だれでもいいというわけでもないと思います。
複数銀行がワンストップ
物件の価格変更の情報など、何か変更が生じた場合、審査の銀行に伝えなければなりません。仲介業者1社からの審査であれば、業者に情報を伝えれば、あとはその業者が起点となり各銀行に情報をシェアしてくれます。
銀行側が楽できる
銀行も不動産業者も、現場の担当者は専門用語、専門知識など、業務に必要な知識を教育されています。商談でも同じ言葉で同じ概念をシャアすることができます。
たとえば、必要な書類の取得依頼で前提となる説明が不要となります。いちいち説明に手間をかける必要がないことは、銀行側にとっては非常に楽です。
不動産業者のルートを銀行が重視するのはこのような事情もあります。
ローンの金利差が生じるケース(業者提携etc)
不動産業者の提携での金利差
大手不動産会社は、銀行にとって、大口の取引先です。そのため提携ローン金利を若干安くする優遇措置が存在していたのは事実です。
ただ、最近は金融機関どうしでの競争が激しいため、以前ほど差が出せなくなっています。不動産会社を経由すれば複数の金融機関で審査を行っており交渉も可能ですから、すぐに差がなくなってしまいます。
ちなみに大手不動産会社を利用すること以外にも金利を安くする対応策はあります。当社をはじめ、ご安心いただいて希望の不動産会社をご利用くださればと思います。
お客様属性での金利差
金融機関はお客様の状況によっても、金利による対応策を変えています。銀行の評価が高ければ、不動産会社にかかわらず、最良優遇を得ることができます。主に以下のようなもので、金利が変わります。特定勤務先であれば最優遇という場合もあれば、複合係数のスコアで金利が最優遇という場合もあります。
- ご勤務先
- 勤続年数
- 頭金率
- ご家族状況
借りるのはお客様であり不動産会社ではないということですね。逆に、物件価格を超えて、諸費用まで借りてしまうと、大手不動産会社を経由した取引でも優遇措置がなくなる場合もあります。これには注意が必要です。
職域ローン
お客様の勤務先によっては職域ローンという勤務先と銀行の提携があり、このような場合には勤務先が良好というだけで最優遇の金利を利用できる場合があります。この場合は大手仲介業者との差はありません。メガバンクではこのような職域提携があります。大手企業に勤務されると、こういう面でも有利な部分はあります・・・(^^;
金融機関同士での金利差
りそな銀行などの準メガバンクなどでは、メガバンクよりも金利を引き下げているところが多数あります。ネット銀行でもメガバンクの最優遇よりも安い金利をとることができます。銀行にこだわらなければ作戦はいくらでもあります。
全期間固定金利は一律
全期間固定金利を利用する場合はフラット35などが有名で、一部の一般金融機関でも取り扱いがあります。どういうわけか、全期間固定金利の場合は優遇という区分けがなくなり、どの不動産会社でも同じです。
ところで、当社など、銀行の代行が可能な不動産会社にご用命いただければ、お客様は支店に行く必要はありません。銀行に不動産会社への担当がいますので、審査等の準備は圧倒的なスピードで対応できます。不動産業者を通したほうが、お客様にも楽といえます。
当社でもご用命いただければ、都市銀行等のローンにつきましては、審査時の金融情勢にもとづき、店頭金利の最大幅までの優遇金利(審査による)にてお取扱いが可能です。
余談ですが、実績がない不動産会社ですと大手都市銀行では代行を受け付けない場合があります。その場合は、事前審査の段階から、お客様が直接銀行に出向く必要があります。ご注意ください。
事例の検証(大手仲介業者と当社の場合)
ネット銀行で著名なSBI住信ネット銀行を例に検証してみます。まず、最初に申し上げるべきは、団信などのサービスは同じです。差が生じる部分があるとすれば、金利です。
なお、考え方はこの記事を作成した2020年1月当時のものです。現在は比較の対象とした大手と当社の金利は0.39%で同一となっています。金利差はなくなりました。
大手仲介業者の金利事例
0.387%
(基準金利:年2.775%)
- 全疾病対応
- 繰り上げ返済・金利タイプ変更の手数料無料
- 団体生活傷害保険も無料
住信SBIネット銀行の金利において、大手仲介業者の変動金利のケースでは確認できる範囲で0.387%という事例があります。0.387%という金利はかなり衝撃的で、実は筆者も驚いた記憶があります。
ただ、後述しますが、よくよく考えてみると、仲介手数料無料の方が有利ということに変わりはありません。件数でいうと大きな実力差がありますが、サービスでいうと、意外と大きな差でもないのだなと感じました。例で言いますと、0.387%の場合の借入100万円あたりの35年返済で毎月返済額を計算すると、¥2,546円/100万円となります。
当社の金利事例
0.457%
(基準金利:年2.775%)
- 全疾病対応
- 繰り上げ返済・金利タイプ変更の手数料無料
- 団体生活傷害保険も無料
上記がSBI住信ネット銀行で当社で対応できる金利です。SBI住信ネット銀行では、大手と当社では、金利だけを見ると明らかに負けていて、0.07%ほど負けています。上記と同様に借入100万円あたりの毎月返済額を分析しますと、0.457%の場合には¥2,577円/100万円となります。2020年3月までは同行は0.415%のキャンペーンを実施しており、その場合は¥2,558です。
なお、団信などの付帯するサービスには差はありません。
結局は大手より当社の方がおトク
金利差によるオトクの分析
SBI住信ネット銀行の場合、大手と当社のサービスの差は¥31円/100万円です。その差は年間に直すと372円となります。さらに、35年間に直すと13,020円の差となります。実際に、大手が提示する提携ローンは安いといえます。
もう少し具体的な例でいいますと、例えば4000万円の借入を起こすとなると、その差は40倍(4000/100)となります。つまり、大手仲介業者に仲介を受けるというだけで、当社との金利差は520,800円となります(キャンペーン期間中は195,840円)。
4000万円の借入で52.08万の差が生じるということは、仲介業務を依頼するにあたり、大手仲介業者を利用するだけで、物件価格に対し、1.302%の差の「おトク」となります。
仲介手数料の差によるオトク
大手の仲介手数料は3%です。大手の場合、この部分を交渉で変更させることはできません。一方、当社の仲介手数料は最大で無料です。仲介手数料が無料の対象となる物件は表面上3%のおトクとなりますが、金利差のよるオトク分の1.302を合わせて考えてみても、実際には当社の方が1.698%ほど有利になる計算となります。
物件によっては仲介手数料半額となる物件もありますが、その場合でもほぼトントン(若干当社の方が有利)となると言えます。
なお、この比較はあくまでも借りることができた場合です。お客様によっては、借りること自体が難易度が高いケースもあると思います。仲介手数料無料であれば諸費用に回すべき自己資金を物件価格に回すことができますので、ローンの通過率は高くなります。仲介手数料無料の一択となるでしょう。
繰り上げ返済
繰り上げ返済をすれば総支払金利は下がります。繰り上げをすればするほど金利差によるおトクが消されることとなりますので、仲介手数料無料の有利さが拡大します。