ブラックではない、よい不動産業者の見分け方

内側から見ていると、ほとんどの業者さんはいい業者さんが多いです。ただ、一部、困ったケースの業者さんもいるのだと感じます。
法令を守るなど、ある意味あたりまえのことなのですが、瞬間的に決まってしまうことも多いのが不動産営業マン、不動産会社への印象です。少々の法例違反を無視してハックしようとする業者さんも多いですね。
この記事は、おそらく新しく不動産業者を志そうとする方にフィットするはずですが、お客様が不動産業者を見る目にも役立つはずです。
公開日: 更新日:
author:春日秀典
法令を守る不動産業者
どんなに素敵なセールストークだとしても、法令を守らないということは、結局はお客様を守ってくれないということ。片方で法律を破りながら、お客様を守ってくれるのか。倫理観が壊れているのですから無理でしょう。
役所の登録情報と異なってはならない
宅地建物取引業法により、日本の不動産業者は事務所の所在地などの登録を義務付けられています。セールス用の住所が役所の登録情報と異なる場合は、何か隠し事があるのかもしれません。
東京都の場合ですと宅地建物取引業者の免許情報提供サービスにて、役所の登録情報を確認することができます。
ステ看板・オトリ広告をしない
街でよく見かける路上看板ですが、このような看板を捨てることができる看板=ステ看板と称します。どの看板でもステ看板は無許可広告です(許可がある場合には許諾証が添付されています)。無許可広告はもちろん法律違反です。
存在しない物件で営業活動(オトリ広告)は、まったく非良心的です。また法令も違反しています。

ステ看板の例。オトリ広告という場合もあります。連絡先は不動産業者ではありません。
現地に鍵がないのオープンハウスの業者さんが鍵を持ってないか事情を確認したら、そんなオープンハウスやってるなんて連絡ないですよと。勝手にオープンハウス開催してるのは初めてのパターンだったんで腹抱えて笑いました。 pic.twitter.com/LtryhVNvx2
— 春日 秀典/不動産の「売る」「買う」を正しい方向に指南する人/㈱ロータス不動産代表 (@hidek70) February 4, 2023
キャッシュバック等の強調は違法の疑い
キャッシュバックとはお金のプレゼントです。販促手段のプレゼントやおまけはいくらでもいいというわけではなく、実は「景品表示法」により規制されています。
不動産広告でも、ときどき、「仲介手数料の100万キャッシュバック」「仲介手数料の50%のキャッシュバック」と銘打ったサイトを見ることがあります。しかし、過度なキャッシュバックも規制の対象です。広告に関する法律を守らない一方で、業務や売買契約に関わる法律だけは厳守するのでしょうか。かような不動産業者に信頼を寄せるのは、少し寒気がします。
規制があるのは、おまけに釣られて、お客さんが惑わされないおうにするためです。過大な景品により適正な選択に悪影響を及ぼすことがありえる、ということです。
少し専門的になりますが、無条件で与えられる景品を「総付景品」と言います。総付景品の限度額は取引価額の10%又は100万円のいずれか低い価額の範囲内です。仲介手数料をキャッシュバックする場合は、仲介手数料の額の10%が限度となります(※「不動産業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約」の第3条2項)。
なお「値引き」は規制の対象外となっています。仲介手数料を無料や半額とする割引行為については「値引き」に該当するため、規制の対象となりません。正当な競争の範囲内として、手数料無料や半額までは特に問題ありません。
【参考】
当社は売買の媒介手数料を買い手側には無料としているので、景品類の提供に制限はないと思うのですが?
処分の履歴はないほうがいい
行政処分になるというのはその氷山の一角で、それ以前に表には出なかっただけで違反あったと考えるべきです。したがって、行政処分に至るということは、かなり悪質といえます。
行政処分になる不動産業者はそう多いものではありませんが、確実にあります。東京都であれば、不動産業者に対する処分の履歴を閲覧することができます。
国土交通省のサイトにも情報もあります。
国土交通省ネガティブ情報等検索システム
ダメな不動産業者チェックリスト
- ダメな不動産業者チェックリスト
- おとり広告
- 耳さわりのよい言葉を断定
- 「みんなやってます」と契約違反・法令違反をそそのかす
- 手付金を貸す・後払いを了承する
- 使わないなら貸せばいい
- しつこい営業・迷惑となる時間の電話・訪問
ウェブサイト・ネットから見極める
「お客様の声」の紹介がある
想定以上、あるいは想定内でも、気持ち良い不動産取引を行うと、お客様は直筆や顔出しでコメントの声を寄せていただけます。それがないということは、気持ちよいお取引が少なかった可能性があります。また、社員の入退出が多いので、載せられない事情がある場合もあります。あるいは、そもそもお客様のことは気にしてないのかもしれません。
社長・担当者の顔写真がある
業態にもよりますが、消費者に向けて仕事をする業者では、代表者・幹部社員の顔写真があるといいかなと思います。信用を得ようとする努力と、自信の表れになります。
社員数が多い所では、社員さんの顔写真もあるのが望ましいです。特に社員さんの出入りが激しい業者ですと、メンバー構成が一定しないため、社員さんの顔写真を載せることが控えがちになります。
極端なところでは、犯罪を犯した社員が出た後、バッサリと営業所・担当者の写真を消した業者さんもいました。皆さんも知る大手かつブラック企業とされている業者です。
グーグルマップ(グーグルマイビジネス)の星の平均が低すぎない
Googleマップ(グーグルマイビジネス)の星の数は、呼びかけをしたりすることは普通です。これは当社もやっています。また、噂によると、業者のサービスで星をつける支援をするSEO業者さんもいるらしいです。いわば購入することもできるということです。あまり高すぎると信用できないかもしれません。
しかし、★の数が低位の会社は、高い確率で問題の企業かもしれません。業界内で問題とされている業者さんのマイビジネスは、★1~2の業者さんが複数あります。
また、本当に少ないですが、当社が遭遇したクレーマーのお客様方が経営する事業所では、★1~2という経験がありました。筆者が消費者の立場として見ても、以外と信用できるなと思いました。
企業紹介・企業活動から見極める
ブラック企業に勤務している社員さんは追い詰められています。追い立てられた社員と取引するのは、可能な限り避けるべきです。とくに「いい勤め先」にお勤めの方には知らない世界がそこにあります。
ほとんど人材募集をしない
人材募集サイトにおいて人材募集があまりにも多い会社は怪しむべきなのは、言うまでもありません。前述の通り、社員の入退出が多いからです。
これは会社名で検索すればすぐにわかります。大手の人材採用のサイト(リクナビなど)が上位1ページ・2ページでヒットしてくる場合は、人材募集に多大なコストをかけている可能性があります。このタイプの業者は、経験上、よくないうわさよく聞きます。社風が荒廃しているのかもしれません。
よく言われることですが、「具体性のない抽象的な理念」「壮大な夢」「甘い言葉」「若手を登用(使い捨て)」「給料が不自然に高い」など、ブラック企業の特徴として言われていますが、このようなフレーズが躍る会社なら、要警戒かもしれません。
たとえば、求人広告で「勢い」「やりがい」「アットホーム」「夢」「実現」「成長」「感動」「努力」「根性」「やりがい」「熱意」「やる気」「ノルマ無し」etc、耳障りのいいキラキラしたキーワードが頻発する会社は怪しいかもしれません。
過度に収入を強調しない
不動産仲介業は成果報酬の世界です。ダメな不動産会社では、営業マンは成果が出なければ存在価値を否定するような罵詈雑言を浴びて、鬼のようにどやされて大目玉を食らいます。
そこで常に人材を募集するようになるのですが、最も効果的なのは収入です。社員の出入りが激しいので、求人コーナーは常にオープンですのですぐわかります。「高率歩合」「固定○○円」などが躍るようならば、末期的な環境だと考えてよいでしょう。
とくに、若い諸君にあまりにも高い年収を提示する会社も慎重に見極めましょう。具体的には、「入社2年目27歳、年収1000~2000万」などような広告です。社内の会話ではお金にギラギラしているのが目に見えるようです。経常利益が前年比300%アップとか、成長率の桁が違い過ぎるのも気をつけるべきです。不動産業はレッドオーシャン(競争の激しい業界)です。高給や高成長の理由がよくわからない場合は、理由はまっとうではありません。
掲示板などで個別のスレッドがたたない
5CHや口コミ掲示板マンションコミュニティで個別のスレッドが建つ業者は経験上、要注意です。おそらく大きな会社が多いと思います。当事者であれば容易に推測可能な内容があれば、事実である可能性を検討すべきです。
あわせて活用できるのは、就職・転職活動の掲示板です。経験的には、ネガティブな内容が見られる場合、表に出ている以上に社風が荒廃しています。
電話勧誘ががあまりない
不動産業者の電話勧誘は、最近は社会問題として認知されるようになりました。「お客さんがうんと言うまで返さない」等という営業活動をを自慢げに話している業者さんは、まだ存在します。国土交通省のHPに記事があります。
「買主を抱えています」的なチラシを配布しない
このようなチラシを見たら、疑ってかかることが重要です。この手の広告が本当だったことは経験的にありません。実際にはよく言われておりますが、マニュアルにもある常套手段です。売却を委託してみて、期待した案内がなくても、外部からは検証不可能で、のような言い訳もで可能です。
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この記事の作者
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