中古マンションや戸建住宅の販売活動とは?

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販売活動には、物件の基本情報をまとめた「販売図面」や「マイソク」の作成が欠かせません。単なるデータではなく、物件の魅力を効果的に伝えることが重要で、担当者のスキルによりそのアピール力に差が出ます。

トラブル防止は販売準備の段階からスタートします。中古物件の売却では、売主の言明責任を明確にするため「物件状況」や「付帯設備の確認書」を作成し、買主に必要な情報を提供することが求められます。十分な説明スキルが必要です。

販売活動開始後は、消費者向けにインターネットやチラシ、不動産業者向けにレインズなどで情報発信を行います。囲い込みに配慮し、広範囲で告知を行い、SNSを活用してリアルタイムで物件の魅力を伝えることも重要です。

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売却活動の勝敗とトラブル防止は準備活動から

販売図面の作成

我々業者は、不動産の内見などでもらえる資料を作ります。「販売図面」あるいは「マイソク」などと言いします。>図面には物件の概要が記されていますが、物件の情報が記された概要それ自体は「データ」の集まりです。しかし良い販売図面は、データが持つ「意味」をしっかりアピールして、強調しています。

スキルが低い担当者が書く販売資料は、そっけないものになりがちです。データに意味を見出すことができないからです。販売資料だけを見ても、アピールセンスを見極めることができます。

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物件の状況を明らかにする

媒介契約を締結した時点での「物件状況」及び「付帯設備の確認書」の作成を、お客様名義でお願いいたします。状況報告書・付帯設備表とは、中古住宅の売却のとき、売却対象不動産の状況を明確にするため、売主にしかわからない情報について、買主に情報提供する書類です。

これ等の書類は、売主の言明責任を明確にするため、売主の名において作成されます。いわゆる「言った・言わない」の基準になるものです。

販売活動の開始

準備が整うといよいよ販売開始です。売却活動の期間は3か月程度が理想的ですが、物件力、価格、営業力によって変わります。仲介手数料は成功報酬ですので、販売活動中の段階では、売却費用は発生しません。

告知活動

告知稼働は一般消費者向けと同業者向けの2つの方向から攻めます。

消費者向けの発信

消費者向けの発信の発信を行います。新聞折込広告やインターネット上での物件情報ですが、今の基本はネットです。

詳しくは次の「仲介業者の行う広告」でご案内します。

不動産仲介業者向けの発信

法律の決まりにより、受託した仲介業者は個人向けの営業活動だけでなく、同業者向けの発信をして、客付け(買主候補の紹介)を促さねばなりません。告知活動を進めると、売り物件を持たない他の不動産業者から、広告を出稿する希望がきます。。

具体的には、レインズ(東日本不動産流通機構(国交省指定)が運営するネットワーク)やその他のネットワークに物件情報を登録したり、メールファックスで告知を行います。

他業者が広告をする場合には、各業者は独自の戦略で広告を行います。売却依頼者からの広告料は不要です。各業者さんの自己責任です。当社では積極的に許可しますので、幅広い発信が可能です。

レインズ画面

レインズ業者間画面の例

囲い込みへの対策

告知活動を進めるうえで懸念すべき事項は囲い込みです。囲い込みにより物件を干されてしまえば、いかに良い物件でも見学者数が伸びす、購入者を呼び込むことはできません。したがって囲い込みは避ける必要があります。

まずは売主として、囲い込みを要にするような依頼は毅然として断るべきです。たとえば「1か月はレインズに出さず、当社のみに販売させてほしい。そのほうが頑張れる」などの依頼があるのです。「レインズに出さないのであれば、委託契約を解除するよ」。これだけで断固として毅然とした態度をとることが可能です。

売却依頼を受けると「利権」ととらえる会社もあります。そうではなく、複数の業者から売り出し情報を出してもらえるように広告を他業者の許可する業者に依頼することで、囲い込みを避けることができると思います。

見学対応

客付けの仲介業者さん、一般のお客様からなどからのお問い合わせや物件見学のご希望があります。しっかりと対応します。見学日時の調整を行い、効率的に見学対応を行います。

空室の物件は、時間的な制約もなくなり、見学者も自由に物件を見学することができます。また、鍵を預けておけば、仲介業者さんが管理対応してくれるので、ご心配なく見学をしていただけます。

物件の魅力を最大限に引き出すことで、スムーズな商談につなげていきましょう。物件見学は大変重要な販売活動の一環です。丁寧な対応と柔軟な対応で、お客様の満足度を高めていきます。

物件見学は大変重要な販売活動の一環です。丁寧な対応と柔軟な対応で、お客様の満足度を高めていきます。

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仲介業者の行う広告

広告出稿は不動産業者の判断で行うことになります。費用をかけて丁寧にやりたいのはヤマヤマですが、広告のための予算は無制限にあるわけでもありません。

ポータルサイト

どのような家探しの人も、まずここから見始めますから、ポータルサイトへの掲示は必須と言えます。

以下のようなサイトが全国区の不動産ポータルサイトですが、地域限定で有力なサイトがあったりします。全国臭いとでも地域によって得意エリア・不得意がありますので、特性によって使い分けるべきです。

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自社サイト

個人向けに売却活動を行う業者であれば、自社サイトを運営している業者に依頼するのは必須でしょう。自社サイトに誘導するための検索広告もそれに含まれます。

割高感のある物件では客付け業者が反応をしてくれないこと場合もありますので、そのような事態に備え、できれば集客力のあるサイトを持つ業者を選びたいものです。

投函チラシ

不動産折込チラシをよく見ていると、ほとんどが「売り物件募集」であることに気づかれると思います。売り物件募集のチラシのほうが効率がいいからです。

新聞の折込チラシは費用がかかることに加え、年々効果が薄くなってきています。現実には、近場で類似の物件があって複合チラシができる場合などを除き対応してくれないでしょう。投函チラシも基本は同様ですが、現地販売会とのミックスで営業マンが投函を行うことがあります。

SNS

YouTube、TikTok、インスタグラムのような動画・画像を展開できるSNSは非常に強力な告知手段です。特に、物件の紹介動画や実際の生活感を伝えるコンテンツを制作することで、視聴者に親近感や魅力を感じてもらいやすくなります。また、インフルエンサーとのコラボレーションや広告配信機能を活用することで、ターゲット層へ的確にリーチすることが可能です。さらに、物件に関するQ&Aやライブ配信を行うことで、よりリアルタイムに情報提供ができ、顧客との信頼関係を築く手助けとなります。

ツイッター(X)、Facebook等の投稿型SNSは、それ自体では集客力が弱いものの、ブログ記事や動画リンクのシェア、最新の物件情報の告知といった側面支援として重要な役割を果たしてくれるでしょう。これにより、フォロワーや既存顧客に対し、新着情報を定期的に配信できるため、定着率の向上が期待できます。

現地販売会(オープンハウス)

「そこに存在する」ということは、近隣の歩行者などに向けて、何より広告効果があります。

マンションですと共用部がありますので制約がありますが、一戸建てなどは共用部分がありませんから、好きなように飾り付けができます。ノボリ旗、紅白横断幕、万国旗など、できるだけ、可能な限り、考えうる限りの派手な演出をしたいものです。

筆者が過去に預かった物件でも、なにも現地に飾り付けをしていない時点では鳴かず飛ばずだった物件が、ノボリや張り紙でアピールを始めたとたん、客付け他社から買付が入ったことが、何度かあります。歩いている方だけでなく、案内してくれる他業者にも、「売り出し物件」としての雰囲気が出るのではないかと考えています。

万国旗

運動会みたいに派手な演出をする

仲介業者ができないこと

3000万円の物件であれば、請求できる仲介手数料は100万円前後です。100万円のなかか、接客などの営業活動(営業マンに支払われる人件費)の経費も出てきます。普通の営業マンが成約できる件数は1~2件ですから、新築マンションのように、広告経費にふんだんな予算があるわけでありません。

そのため、TVCMやラジオCMなどは到底不可能です。1回につき20~30万円もかかる折込チラシも不可能です。実態としては上記のような、地道なネット販促や現地販促が中心の動きになりますが、販売する物件は1戸だけですので、それで十分だとも言えます。

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この記事の作者

2010年から(株)ロータス不動産代表。ヤマト住建(株)等OB。宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター他。早稲田大(法)95年卒。在学中は早大英語会に所属。

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